構造計算って何?
『構造計算』ってどんなものか、みなさん知っていますか?
最近、耐震偽造問題が取り上げられているので、少し考えてみました。
構造計算とは、建物の安全性を計算するもので、重力や風、地震などの外力に耐えられる安全な建物を造るために行うものです。
けれど、全ての建物に法律上義務付けられているものではなく、例えば一般的に多い木造2階建て延べ床面積500㎡以下の建物には必要ありません。
構造計算をしないからといって、好き勝手な建物が建てられるという訳ではないのですが、その基準は過去の経験であったり、簡単な計算であったりするので、特に複雑な形の建物の場合、安全性が得られにくい、という場合があります。
そう考えると、近い将来、全ての建物に構造計算が義務付けられるようになるかも知れません。
私たちは以前から、木造2階建て、3階建てに限らず平屋建てでも構造計算をしていて、建築に携わっている人たちから、構造計算だけでなく基礎や構造などの施工面でも、「やりすぎ」だの、「必要無い」だの、「ムダ」だのと言われ続けてきました。でも最近になってやっと『正しい事をしている』と信じてやってきた事が少し報われてきた気がしています。
今回の問題になった設計士も、仕事を始めた当初はそういう気持ちで仕事をしていたかも知れません。けれど施主からの「コスト削減」がプレッシャーになって仕事を増やしたいが為に「偽造」という手段を選んでしまったのでしょう。
構造計算はとても難しいもので、その全てを理解するのは大変なことだと思います。でも「コスト削減も大切だけれど、建物の構造はそれ以上にもっと大切なもの」という意識を建築を依頼する側が持っていれば、建物を造る人たちも高い意識を持って仕事をするようになり、今回のような問題は起こらなくなるのでは、と思います。
ですから「構造現場見学会」「勉強会」などに出来るだけ参加して「構造の大切さ」を少しでも理解してほしいと思っています。
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2005年12月20日 13:34
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