家族にやさしい素材を選ぶこと。これはもはや当たり前のことです。
シックハウスという言葉がすっかり世の中に浸透してしまいました。
本来家族がくつろぎ、休息するための「家」が、人を傷つけ始めた。これは新建材に頼り、住宅の大量生産を繰り返してきた建築業界の大きな過ちといえます。
国土交通省はここに来てようやく重い腰を上げ、2003年よりシックハウス法が施行され、住宅に必ず「24時間換気設備」を設けることが義務づけられました。
まさに遅すぎた対策と言わざるを得ない法律です。
私たちの住宅では床・天井などに無垢の木材をよく使います。
そこでよく『池田住宅さんは健康住宅を造られているの?』と言われることがあります。
正直言いまして、私たちは人を健康にする住宅なんて存在しないと思っています。
『人を健康にするためではなく、人の健康を害さないため』
私たちが無垢材を使っている理由の一つはここにあります。
そして何より、スタッフ全員、無垢の木を使った木の家がとても好きなんです。
本物の木にしかない手触り・香り・温かさを何より重視しています。
でも、無垢材を使われる場合は、必ずメンテナンスの問題が付きまといます。
通常の合板フローリングよりも柔らかいですから傷もつきますし、表面は自然素材のワックス仕上ですから汚れもつきます。
ですから、傷や汚れを気にされる方は当社での家づくりはお勧めしません。
また、自然素材にこだわりすぎることで、大切なことを忘れてしまってはいけません。
それは『素材の安全性にこだわりすぎて、建物自身の構造や耐久性を無視した家』になってはいけない、ということです。
私たちの住宅では、構造耐力を確保するために合板も使いますし、集成材も使います。
素材にこだわり、それが体に害を及ぼさないとしても、地震や台風の時に人間を守ることができなければ、それは『住宅とは呼べない』のではないでしょうか?