断熱リフォームOBさんを訪問しました。−1軒目−
こんにちは、池田です。断熱リフォーム後のOB様のお宅を訪問してきました。
まだまだ「寒さが我慢出来ない〜」って感じでは無いからか? 今回はお申し込みも少なく、2名様のお客様でしたので、じっくりと体感して頂きました。
今回見学して頂いたお客様は、ご自宅の断熱リフォーム計画があるため、真剣そのものでしたよ! やっぱり、差し迫った計画が有ると、かなり具体的になるようです。
まず1件目のお宅ですが、リフォームをして2 年です。日本建築の立派なお家なんです。その為『寒くない家にして!』というご要望に、正直かなり迷いました。
壁は土壁、屋根は瓦、1階が大きく2階が小さく、床下は風通しが良いとなると、本当に断熱リフォーム泣かせの住宅なんです。
どこまで断熱レベルを強化するのか? という点が非常に難しいのです。良かれと思って行った断熱リフォームも、全く効果が無い可能性も有ります。そうなると、完全にお客様を裏切る事になります。このような時の選択が非常に悩ましいんです。
あれもこれも、と不安要素を全て取り除ければ、断熱強化はたやすいのですが、それでは予算を無視してしまいます。
現状の断熱レベルを踏まえて、やり過ぎないようにしながら、明らかに現状よりは暖かいと感じて頂かなくては、目的が達成できません。
こんな、感じでどこまで対策するのか? について、かなり迷いながら施工させて頂いたお宅です。
写真左の天井部分は、下屋根の軒に直接つながってその上に防水をして、瓦が載っています。
立派な丸太梁との間に隙間が有り、そこから冷たい外気が入って寒かったのです。
写真右のように隙間を覆うように杉板を貼りました。
外部の下屋部分の隙間には、断熱材を充填しました。
お客様と玄関に入って第一に感じたのは、杉床の甘〜い匂いです。思わず、お連れしたお客様も「いい匂い〜」の一言、ふわ〜っと広がる何とも言えない、甘〜い匂いは何度嗅いでも良いですね〜。
玄関を入ると、リビングもホールもキッチンもこの時期なのに、ドアが全て空いている事に、お客様も???って感じですが、全てのお部屋がほんのりと暖かいのです。
いや、暖かいという言い方は間違いかもしれませんね、訂正します! 寒くないのです。
断熱リフォームをさせて頂いた時に設置した蓄熱暖房機 【暖吉くん】がリビングの物入れの下に収まっているのですが、この1台だけで、1階の大きな空間が寒くない程度に緩やかに暖房をしています。
まだまだ厳冬期ではないので、使用量は極々僅かですが、それでも見学されるお客様にしてみれば、
「この1台だけですか?」って感じです。以前の寒さの状態やリフォーム後の生活の変化などを、OB様にゆっくりご説明して頂きました。
断熱材の全く入っていなかった床下(左上写真)に
発砲ウレタンの断熱材を隙間なく施工しました。(右上写真)
冬場、床下を流れる冷気が上がっていたので、足もとからの冷えが改善されました。
2階の天井にも、断熱材を強化しました。(下写真)
夏場、暑かった2階が、「涼しくなった。」と奥様が仰っていました。
大きなガラスの玄関違い戸(左上写真)からの冷気を止めるため、
3枚の木製引き違い戸を玄関ホールに設置しました。(右上写真)
玄関を、寒い地域では一般的な“風除室”にした事で、玄関の開け閉
めで入る冷気をここで止め、ここから中の扉は開けっ放しにできます。
元々二重サッシにされていたので、
ガラスをペアガラスにして更に強化しました。
そして、体感した人は必ずファンになる“暖吉くん”。
安い深夜電力で蓄熱し、昼間ゆっくり放熱する、
輻射熱を利用した暖房機です。