【耐震診断】
池田です。
最近、非常にご要望の多い耐震診断について、書いてみたいと思います。
年間数十件の無料住宅診断や無料耐震診断のご依頼があり、検査しております。
毎年これだけの件数の住宅を見せていただくと、さすがに色んな事が分かってきます。
その中でも、検査後にお出ししている報告書の説明をさせて頂く時に、特に悪い結果を報告する事になるのが、以前にリフォームをされている場合です。
通常、リフォームとは建物の構造変更を伴わない工事を言います。
つまり、キッチン、トイレ、洗面、浴室などの設備の交換やクロスの張り替え、床の張り替え畳替えなど軽微な作業ですね。
増築や間取りの一部変更やリビングと和室を繋げるために壁を撤去してしまう工事などは、決して軽微な工事ではありませんね?
しかし、正しい説明を受けないまま、増築や間仕切り壁の撤去などをされている建物が非常に多いのです。でもそれは、建物の構造が弱くなる事はあっても、強くなる事は絶対にありません。
もちろん、構造補強などを正しく出来れば大丈夫なんですが、それは建前です。
新築当時や現在の建物構造強度状態を正確に割り出す事は、現実的には不可能なので、実際には適当というか、“職人の勘”という最も根拠の無い物に頼り、工事をしてしまいます。
快適性を重視するのも、もちろん大切ですが、耐久性を犠牲にしてまでも、するべき工事ではありません。
皆さんも、当然そのように感じておられると思いますが、仕事が欲しい我々の業界は、ついついその事を後回しにしたり、『みんな普通にやってるから、大丈夫だろう? 』なんて甘い考え方で工事をしてしまうケースが後を絶ちません。
目先の便利さに迷わないようにして下さいね!