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〜お引渡し後1ヶ月の地熱住宅〜

池田
皆様こんにちは〜。 この通信が届く頃には、随分と涼しくなっていると思いますが・・・
朝夕は少し過ごし易くなりましたが、それにしても日中の暑さは、まだまだ地獄のようです。

先日、7月に完成見学会を開催させて頂いた、西宮市のY様を訪問してきました。
訪問の目的は、地熱活用のために設置している機械の設定が、正常に作動しているのか?
それと、建物内部や地中の温度がどのようになっているのか? を確認するためです。

特に、“デシカ”と呼ばれる、少し変わった機械を採用していて、建物の大きさ(体積)によって、システムに細かな調整が必要なので、お引渡しから数ヶ月は少々神経質になってしまいますが、施主様のご意見を聞きながら調整していきます。

引渡し直後に調整は何度かさせて頂いたのですが、果たしてそれが、本当に施主様の生活スタイルに合っているのか? どうか? これは、どうしても、ある程度の月日が必要になってきます。

幸い、お引渡し直後に行なった調整がうまくいってるようで、極めて快適というお褒めの言葉を頂き、一安心というところでした。

池田 「どうでしたか? 今年の猛暑は?」
Y様 「今年は猛暑を感じる事が無かったな〜。」

     うれしいお言葉です。

池田 「もう、慣れましたか?」
Y様 「う〜ん、慣れたんかな〜?」
   「セミの声が聞こえなくなったわ〜。」

池田 「気密性が非常に高いので、外の音がほとんどど聞こえないからですね・・・」
   「雨の降り出しにも気が付かない事がよく有りますので、洗濯物は気をつけてくださいね。(笑)」

と、このような会話から、日々の暮らしの状況や施主様が感じられている戸惑いについて、私の経験から分かる範囲をお伝えするようにしています。

普通の家とは、全く違う住まい方ですから、初めはどなたでも戸惑いますよね。
特に真夏や真冬には、今までの生活とは全く違う事に驚かれます。

先程【システムの調整】と、お話をしましたが、お引渡し直後の状態では、室内温度は26度〜27度でした。私達が、外から入ると、すこぶる快適な温度でしたが、デシカと呼ばれる調湿機能が付いた特殊な換気システムを利用しているために、通常感じる夏の26度〜27度の体感温度より、更に涼しく感じます。

これは、デシカが自動で夏場の湿度を押さえてくれるために、より涼しく感じるのです。
そのため、お休みになられる時や朝方には、「少し寒く感じられる」というお話を聞いておりましたので、調整をしています。(あの猛暑に寒く感じるなんて、不思議ですよね・・・)

先日、私が訪問させて頂いた日の室温は29度位でしたが、湿度が低いために、施主様にとっては、丁度良い温度のようです。

私が温度の確認をさせて頂いた14:00頃の1階の室温は29.4度、2階の室温は28.7度 でした。
こちらのお宅は2階がリビングになっている事と、真夏なので、2階のエアコンは29度設定のまま、24時間運転しています。他のエアコンは全く使用しておりません。

しかし、エアコンを全く利用していない、1階の方が涼しく感じるのです。私だけの勘違いでは? と思い、施主様にも1階に下りて頂きましたが、やはり1階の方が涼しいと感じると言われて、施主様と二人で首をかしげていると、ある事に気が付きました。

室温はわずかに0.7度位の差ですので、体感出来る程ではありませんが、湿度の違いを肌で感じてるようなのです。2階の湿度はこの時54%、1階の湿度は45% この10%近い湿度の差が、涼しく感じる、大きな差になっているようです。

こちらの建物には、温度や湿度等、全部で10個のセンサーを設置させて頂いております。そのセンサーが1時間毎に温度、湿度を記憶し、それらのデータを私達が遠隔監視出来るようにしておりますので、万が一、建物の温度や湿度に何かが有った場合には、お施主様より早く私達が気が付くようになっております。

当初はただ測定だけを目的に設置させて頂いたセンサーですが、後付の話になりますが、建物を管理する上で、この記録は非常に便利です。

過去に有った話ですが、床下の水道の給水パイプのツナギ目にわずかな漏水がありました。こちらは、水漏れが有るかどうか判らない程度の水漏れでしたので、室内で居住されているお客様は、全く気がつきません。

しかし、定期的にチェックしている記録を見ると、ある時期から床下の湿度が急激に上昇して、『何か怪しい』という事から、床下をチェックさせて頂き、水漏れが分かったという経緯があります。

でも、あまりにもわずかな漏水なので、ベタ基礎のコンクリートもほとんど濡れていないので、水漏れが有るのでは? という、疑いの元で調査しなければ、気が付かなかったかも知れません。

現在、建物の地下1Mの土の温度は23.1度です。
後、1ヶ月もすると、地中温度と外気温の平均温度が、ほとんど変わらなくなると思います。

そして、2ヶ月もすると、地下の温度の方が高くなりますので、いよいよ冬に向けて地熱利用が始まります。今後、少しでも皆様に地熱利用住宅を、ご理解頂けるように解り易くご説明をさせて頂きます。

Y様、いつもご協力ありがとうございます。
近いうちに、また寄らせて頂きますので、宜しくお願いいたします。

池田


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