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〜相続財産(共有編)〜

池田

相続財産について・・・
ここ数年、不動産、特に相続絡みのご相談が、家づくりのご相談より多くなった気がします。

初めの頃は偶然かな? と思っていましたが、どうやら、そのような時代になってきたのかも知れません。

その中でも、特に難しいのが、不動産の共有です。
そもそも、お金のように綺麗に分割出来ないから共有にしてしまうのですが、これが災いの元になります。

その時にじっくりと話し合えれば良いのですが、面倒だったり、お金の話を何度もするのは何となく・・・
と考える方々が多いのです。日本人は、特にお金の相談が嫌いな人種と言われますが、その通りです。

不動産には、維持費が掛ります。土地建物の固定資産税や都市計画税、庭木の手入れ、建物のメンテナンスなど、誰かが、共有後も継続して面倒を見なくてはいけないのです。

誰が面倒を見るのか? まで、きっちり決めて共有しているのなら、まだマシですが、誰が固定資産税を払っているのかさえも、知らない状態が多いんじゃないでしょうか?

そんな状態が続いてしまうと、いざ分割という時に、問題無く財産を分割できるはずは、有りませんよね?それに不動産の共有は単独(一人)では、ほとんど何も出来無いと言っても良いほど、難しいのです。

共有期間が長くなると、先々では困る事になります。一番初めは親から譲り受けた共有不動産ですが、兄弟が一人、二人と減ると、それぞれの子供達に相続権が移るので、共有者は雪だるま式に増えて行きます。

それでも放置していると、気がついた時には、会った事も無い、見た事も無い人との共有不動産になっている事もよく有る事です。

気になっていても、利害関係人、つまり共有者の一人から他の共有者に声をかけて、話をまとめるのは、経験上まず不可能です。

“身内のもめ事は恥ずかしい”などと思わず、早目に私達のような第三者に相談をして、まとめてもらうようにし、共有不動産の解除もしくは金銭的解決を進めないと、間違いなく大変な事になります。

心当たりが有る方は、早急に話を進めてくださいね。このような話は、今は珍しくありません。同じように苦しんでいたり、困っておられる方ばかりです。

『俺が、私が、死んだら、好きなようにして!』なんて無責任な話をされる方がおられますが、ご自分が健在な時に処理してあげないと、残された子供さんや配偶者は、更に困る事になります。

実際、私もその一人です。父が早目に他界しましたので、父の兄弟達と相続財産の分割のために、遺産分割協議書やら、土地の実測やら、共有物の分割やら、相当苦労しています。

無くなった父を恨む事は有りませんが、父がちゃんとけじめをつけてくれていれば、私が父の兄弟(叔父、叔母)達と話をする必要も無かったと思います。私よりはるかに年上の叔父、叔母達と話をするのは、私にとっては大変な事です。

更に、私がこのような仕事をしているので、身内はみんな私を警戒するので、大変なんです。(笑)
仕事上、慣れている私が当事者の一人なので『あいつの好きなようにされるのでは?』と余計な心配をされてしまうのです。(笑)

相続全てに言える事ですが、最後は感情を含まない冷静な話し合いでしか解決できません。

『私が父や母の面倒を最期まで見た。』という事実は、いざとなると、そんなに強くありません。裁判ともなれば、わずかにその恩恵を得れたとしても、その苦労の全てが報われる司法判断なんて、有り得ません。

長い裁判の結果、ほとんどの場合は法定相続というところに収まります。そんな事にならないためにも、少しでも早く、少しでも冷静に他人に依頼して解決する事がいずれ相続される子供や配偶者のためになるんです。

該当される方がおられましたら、少しでも早く依頼して、進めてくださいね。

追伸
   私事ですが、長らくかかった相続の分割も、うまくまとまりそうになってきました。
   10年以上経過していますが、やっと一安心出来そうです。
   ただ、私の場合は、自らの怠慢で、「いつでも出来る」という気持ちが、ここまで時間をかけて
   しまった一番の理由なので、皆様とは違うと思いますが・・・(笑)

池田


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