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〜住宅診断(インスペクション)〜

池田

先日、お客様よりご連絡を頂き、良い中古物件を見つけたので『調査して欲しい』とのご依頼があり、行って参りました。

猛烈に暑い日でしたが、南側に高い擁壁が有るので、かなり涼しく感じましたので、
現場調査をする我々には有り難い環境でした。

外壁、屋根、床下、屋根裏・・・と調査を進めて、90分程度で調査が完了しました。

調査の報告書は、現在の建物の状態や劣化状態を示す物なので、通常は、

購入に先駆けて、メンテナンス等にどれ位の費用が掛かるのか?
建物を維持する上で、将来に渡ってどのような費用が発生してくるのか?

というご質問を頂く事が多いのです。

これら建物の現状から将来に渡って必要な費用の想定を行うのですが、
不動産屋さんでは判断がつかないために我々にご依頼が有るのです。

特に中古住宅は、何度もリフォーム繰り返している事が有ります。
こうなると、建物の診断は非常に難しくなります。

例えば
・外から見ると勝手口が有るのに、室内にはどこを探してもドアが見つからない。

・床下には排水が立ち上がっているのに、その上の部屋にはトイレや洗面、
 キッチン等水廻りがどこにも存在しない。

・古い図面では小さな部屋が2つ有るが、間仕切りを無くして大きな部屋になっているが、
 その床下には基礎の補強をした跡が無い。

と、リフォームには、一般的に、建築確認という作業が必要無いので、場当たり的な工事が非常に多いのです。

建物の診断だけの場合は慣れも有りますが、通常は60分〜90分で完了しますが、
理解不能なリフォーム工事などの形跡が有るる場合には大変です。

その問題がどこにあるのか? 等、原因を探るのにかなり時間が掛かる事も有ります。

 この中古住宅の住宅診断ですが、売主さんがお住まいになられている場合、かなり嫌がられます。
売主様にとっては、不動産価値がマイナス要素になる事の多い住宅診断なので、当然と言えば当然です。

しかし、宅地建物取引業法で、【住宅診断の意向確認を義務付ける】という制度に改正される見込みで、2018年中には施行開始されそうな状態になって来ています。

このような流れを見ていると、今後の不動産売買は買い手にとっては有利になる方向ですが、
売主さんには不利な要素が多くなりそうな感じがします。

これまでのように
【購入してから一度もメンテナンスをしていない】 とか、
【何度もリフォームをしている】

というような売主さんは、建物のリフォームやメンテナンスの記録をしっかり保存する事。

更には、リフォーム等を行う時には、設備優先、見た目優先的な工事ではなく、耐久性を維持、
若しくは向上させるような工事を施工業者に求める必要が有ります。

誰もが売る事を前提にマイホームを所有している訳では有りませんが、転勤や離婚、
若しくは死別というような想定外な理由で売却となる事も考えられます。

その時になって、周辺の相場では売れなくなる可能性が非常に高くなりますので、
今までと同じような気持ちでは、【危険】と頭の片隅に覚えておいて下さいね。


池田


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