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〜古民家の工事のご報告〜

池田

今月は報告出来る事が、ほとんどございません。
他の現場の引渡しで忙しくて職人が居なかった事と、お盆休みが絡んでいたためです。

新しい現場が進み出していますので、おそらく来月もご報告出来る事がほとんど無さそうです。
一体いつになったら、皆様にお披露目出来るのか? 次第にイライラしてきております。(笑)

困りました・・・ しかし、不思議なものです。古民家の断熱改修をボチボチと進め出した位から、
同じようなご相談が増えました。

 先日は、平屋の長屋を所有されている家主様が、どこでお聞き頂いたのか? 相談したいとの事で、
お話をお聞きしてみると、築年数もほぼ同じ程度(70年弱)の建物で8連棟との事。

何でも、今更、入居中の方に立ち退いて頂いてまで、建て替える気持ちは毛頭無いのだが、
両親から引継いだ借家なので、出来る事なら維持したいとの事。

そこで、現在4室は入居中なので、空室の4室のみを、弊社で工事しているような柱、梁を見せた
“古民家風”にしたいというお話でした。

「工事としては可能ですが、費用は通常に比べるとかなり高額になります。」とお伝え致しましたが、
それでも良いから提案して欲しいとの事でした。

このお話を頂いて、思いました。数年前なら、確実に建て替えのお話になるんですが、
何故か最近は建て替えではなく、リノベーションのご依頼に変わる事が多いのです。

建て替え並にコストが掛かるにも関わらず、何故なのか? とても不思議な話です。

と言うのも、私達建築のプロから見る築70年の建物と、
一般の皆様から見る築70年の建物の価値感は、かなり違うと私は思っています。

建築業者である私達が見ると、古い建物はとても魅力的です。
基礎や土台など建物主要な部分の劣化は当然に有りますが、それ以上に柱や梁の接合部、
大きな丸太など、とにかく現在では、材料はともかく、何よりもこれらの加工が出来る大工さんが
ほとんどいません。

仮に施工できる大工さんがいたとしても、まず組み上げるような予算が出せません。
それほど、昔の大工さんの技術は凄いもので、時間と手間を惜しまないような仕上げの建物なのです。

それだけに、基礎、土台などの耐久性に問題の有る場所だけを補修して、
新築並みの耐久性を復元し、素晴らしい骨組みを使い、更にその骨組みを見せるような仕事には
大いに興味が有り、楽しいと思えます。

でも、これは上記のような事を十分に理解している私達建築業者だから、そのように思えるだけで、
普通は一般の皆様には理解出来ない事だと思うのです。

まして、天井も床もそのままで、ただ古くて、ボロボロの室内だけを見て、
骨組みの想像なんて出来ないはずなのに・・・ 

と思ってしまいますが、一般の皆様が知らない? と思っているのは私達だけなのでしょうか?
・・・と理解できない私の独り言でした。

池田


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