～お手紙頂きました～

　昨年末にお引渡しをさせて頂いたお客様、K様よりお手紙を頂きました。
K様のご主人様は、かなりの寒がりの方です。
私も相当寒がりですが、ご主人は私の更に更に上を行く寒がりでした。（笑）

そのため、寒さ対策として、
建物全体を高気密、高断熱化した住宅へのリノベーション工事となったのです。

設計を進めて行く上で、プランや設備、断熱改修の内容、窓の強化等は順調に進みましたが、
見積りをご提示した辺りから、ある問題が発生致しました。

毎度の事ですが、高い見積りをご覧になられての感想は・・・
Ｋ様　『これだけの工事代金を掛けて、本当に家全体が暖かくなりますか？』
私　　『はい、もちろんです。』
Ｋ様　『数字で表してくれない？』
私　　『数字ですか・・・？』
Ｋ様　『何か、根拠とか担保する物が無いと不安なんです。』
私　　『う～ん・・・』

そうなんです。お客様としては、当然の要求だと思います。

しかし！　私にとっては暖かさをどのように説明すれば良いのか？
かなり、困るご要望です。（笑）

結局、明確な答えは出せないので、他のＯＢ様の温度、湿度データのグラフや実際のデータを
ご覧になって頂く事位しか出来ませんでしたが、
それでも、Ｋ様の不安を完全に取り除く事は出来ませんでした。

これは、難しい課題です・・・　が、何かで簡単に理解出来るようにしなくてはなりません。

と、このような経緯が有りながらも、最後は私を信じて頂けたのか？　それとも諦めて頂いたのか？
その真意は分かりませんが、無事工事をさせて頂き、お引渡しを終える事となったのです。

私は、お引渡し後、Ｋ様よりいつご連絡が来るのか？　正直怖かったです。
『嘘つき～』　なんて言われると、完全に凹んでしまいますからね。

工事中って窓は開いているし、暖房は入っていないので、どれだけ断熱性能が上がっているのか？
は、実感出来ないので、尚更です。

私の不安はお引渡し数日後には、杞憂に終わりました。
暖かいと絶賛頂ける事になったのですが、実はこの時点では、まだ私は不安でした。

工事中仮住まいで寒い家にお住まいだったので、
その家に比べると暖かさは感じて頂けると思いますが、慣れればどうか？
　更には光熱費はどうか？　という心配が有りました。

ところが先日お便りを頂きました。お手紙の冒頭に

『快適、家中、温度差が無く体が楽』　と書かれていました。

この1行でやっとホットしました。
Ｋ様、また暮らしで気付かれた事を教えてください！！
お手紙、この場をお借りして、お礼申し上げます。