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〜工務店経営者が書類送検された〜

池田

 【足場設置していない屋根の上から、職人が滑落して死亡】
ショッキングな見出しの記事を見つけました!
このような話しは私達の業界では、昔から普通に有りました。

屋根の点検のために費用の掛かる足場施工をするなんて、
私達の常識からは考えられないと思っていました。

しかし、屋根のような高い場所で、足場等の安全を確保する事が無いまま、作業や点検を行い、職人が怪我、死亡等の事故が起きた場合には、その工事を依頼した会社の代表者や役員の責任が追求されるのです。

【労働安全衛生法 第21 条】の違反行為に当たるらしく、罰則規定としては・・・
【労働安全衛生法 第119 条第1 項】⇒ 6 ヶ月以下の懲役又は50 万円以下の罰金
【労働安全衛生法 第122 条】   ⇒ 法人に係る両罰規定→50 万円以下の罰金

という違反行為になるそうです。何と無くダメだろうと思っていましたが、これ程厳しいとは正直ビックリしました。6ヶ月の懲役なんて、恐ろしい(もし私が逮捕されたら、孫に何と言えば良いのか・・・)

ただ、最近になって、このような話が頻繁に耳に入る原因は、昨年の台風21 号の被害調査での事故です。

昨年9月4日の台風以来、毎日にように屋根の壁、樋等の外部の修理依頼のお電話を頂くようになりましたが、弊社だけではなく、大阪、兵庫の建築関係者はどこも同じような状態でした。

1 件でも多く、早く、被害状況をまとめて、見積り、火災保険申請、修理の段取りを急ぐばかりに、どこも、安全基準等、完全に無視して、屋根の上に危険な長い梯子で登り、その被害状況を写真に収めたり、若しくは足場の無い状態でも修理をしたりしております。

その結果、かなりの職人さんが、落下等で命を落とされたり、重症を負ったりという話しをあちこちで聞くようになっていましたが、その際にある大手建材業者さんから聞いたのが冒頭の記事です。

と言って、屋根調査のためだけに足場をかけて・・・何て事をすると、見積り無料では、出来なくなってしまいます。そこで、急遽屋根の点検を安全に行う方法を探していると、あっさり見つかりました。

太い釣り竿状の伸縮棒の先にカメラを取り付け、10m位伸ばし、見たい場所を撮影出来るという優れ物です。シャッターとズームはスマホで遠隔操作が出来、撮影したデータもスマホ転送まで出きるらしい・・・。

当たり前にしていた危険な行為ですが、さすがに継続出来ないと捜してみると、こんなに便利でリスクの低い物が世の中に普通に存在している事にビックリしたと供に、自分の老いも感じてしまいました。(笑)

最近は零細だからコンプライアンスなんて必要無い! という考え方は通用しないと感じて来ました。

職人や作業員が安全で、初めて工務店経営が出来る事を考えると、
今までが無茶苦茶だったんだ・・・と反省しております。

池田



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