〜人手不足と値上げ〜
皆さん、こんにちは池田です。
今年は、7月・8月に雨が多いと、長期天気予想では出ておりますが、どうなるのでしょうか？
今月は我々の業界、つまり建築業界のお話をさせて下さい。
数年前までは、競合するライバル会社が雨後のタケノコのように、日々ポコポコと新しく設立されて、一体どれだけの零細工務店が増え続けるのか？ と、思った時期が有りました。
が、最近は新しい工務店が増える事よりも、
老舗の工務店が、後継者がおらずに廃業していく話しばかりになってきました。
更に、数年前までは下請け工事をする会社も、星の数程有って、
その仕事振りを無視すれば、いくらでも安く仕事をしてくれる会社が有りました。
が、どうやら最近では、仕事の内容が悪い会社は既に消えつつあるようで、
信頼出来る下請けに工事が集中しているようです。
信頼出来る下請けは、常に仕事がパンパンに膨れ上がり、数ヶ月前に声を掛けていても、
工程を変更する羽目になる事が、日常茶飯事となって来ております。
その為、工程を組む時に、かなり余裕を見た工事段取りを組まないと、工程を守る事が出来難くなり、結果的に工事の長期化が顕著となって来ました。
10月の消費税増税後には、少しは今の業界全体の忙しさも落ち着くとは思いますが、
根本的な人手不足は解決されそうに有りませんので、劇的に変わる事は有り得ない状態です。
更に追い討ちを掛けるように、建築業界では値上げラッシュが続いています。
基礎工事に使う、コンクリート、
解体や現場から発生するゴミの処分代、
各下請け職人費、運搬費、等々、
一体どこまで値上げし続けるのか？ と思えるように、何度も価格の値上げが通知されます。
長らく、価格の下落一辺倒だった私達の業界ですから、
有る程度の値上げ（値戻りかも？）は容認出来ますが、それ以上の値上げが非常に多くなってきました。
これもきっと、人手不足が大きな影響じゃないか？ と私は思っています。
因みに弊社の大工さんの年齢は45〜73歳です。
後5年もすると、50代以降の大工さんしか、居なくなります。
先日、上棟した現場に応援の大工さんが２〜3人来てくれたんですが、
30代の大工さん2人は、見ていて気持ち良い程、よく動きますよ！
私も今年で54歳、井元が49歳、息子の成志が22歳、横山が5？歳
4人の平均年齢は、最年少の22歳の息子を入れても40代中・・・
OBさんにいつも、「もう少し若返りを図らないと・・・」と心配されるのですが・・・。（笑）
ただ、急激な人手不足、建築関連業者の減少等を考えてみると、
近年減少し続けていた若い方の大工さん見習いが、増えても良い気がして来ました。
仕事は建築関連業者全体が減少傾向にあるので、どこも人手不足ですから、
大工さんのニーズは非常に高くなっていますので、仕事の心配は有りません。
何よりも定年が有りませんからね、弊社の現役大工さんの中には70代が2人も居ますよ。
私よりはるかに瞬発力も体力も有ります。
「年金不足2000万円貯金必要」が話題になっていますが、
現役大工さんには全く関係の無い世界のお話です。
私 「まだまだ、頑張ってや〜」
大工「なんぼ頑張っても、後5年が限界やと思うわ。」
私 「あかん、あかん、寝てても俺が起こしに行くで！」（笑）
大工「身体が動く間は、使って欲しいけどな・・・」
こんな会話が毎年のように、続いています。
