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〜マンションの火事〜

池田
池田歩
 皆さまこんにちは 池田です。 今年は寒い日が続きますね〜 

年明けより猛威を振るうオミクロン株 
全国ですごい数の感染者が出てきて、どうなるんでしょう?

 今月はマンションの一室で起きた火事の話です。
先月、今月と井元も書いていますが、
自宅マンションの一室が火事で全焼になったので、
復旧の見積もりを頂いたお話しです。

現場確認をした監督の井元より写真を見せてもらいましたが、
何度見ても火事の跡は、壮絶な状態ですね。

火事の跡を見学すると、その火の恐ろしさを実感するとともに、
その独特の匂いが記憶に残ります。

家に帰っても、服、髪の毛にしみ込んだ火事独特の匂いが取れません。
風呂に入って、頭を洗っても、なんとなく匂うような気がする程です。

今回火事になった方は、火災保険をきちんと掛けておられたので、
補償については問題無かったのですが、別の問題が沢山発生していました。

通常火事で室内が全焼した場合には、その高熱により、
上階や両隣そして階下にお住まいの方々に何等かの被害を及ぼします。

コンクリートだから熱に強い? って思われているかもしれませんが、
コンクリート自体は耐火性能が高いので問題無くても、
その輻射熱による被害が発生してしまう事が多いのです。

今回は幸い両隣、上階のお宅には被害が無かったようですが、
階下のお宅は消防の消化活動による水漏れの被害が発生したようです。

ここで問題が起きました。

本来、火事は失火責任法と呼ばれる法律により、余程の過失や故意で無い限り、
階下や両隣、上階の方に対する損害賠償は免責となります。

つまり、法律上は【自分で直せ】となるんです。
しかし、今回は階下の方が火災保険に入っておられないという事で、
「失火責任法なんて関係無い・・・」
「修理費用を・・・」 となったのです。

法律的には無責になったとしても、道義的に考えて、
自分の家から火事を出してしまったと落ち込まれるお客様は、
その火事が原因で階下の方に迷惑を掛けたと、深い罪悪感を負う状態に追い詰められます。
 
ですが、火災保険の特約をチェックさせて頂くと、
偶然にも“類焼損害、失火見舞い費用特約”という項目がありました!

この特約のおかげで、階下の方の修繕費用は全て賄えたので、
問題解決となったのですが、この特約が付いている事を当のご本人は全く知らなかったので、
自腹を覚悟されていたようです。

保険会社は、請求をして、初めて保険金の支払いを開始します。
火災が起きて、全焼して、保険請求したのだから、
近隣に迷惑を掛けているのは分かっていますが、

この特約を使い、請求しない限り、「階下、両隣、上階の方の被害は有りませんか? 
有る場合には●●様は類焼損害特約が付いていますので、請求して下さいね。」
 なんて絶対教えてくれません。

知らないでは、済ませられない保険の特約の数々、やはり今一度見直しが必要ですね。
特に分譲マンションにお住まいのあなた! 廻りには無保険の方が沢山おられますので、
ご自分の注意だけでは、どうにも出来ない事態が起こる事も想定しておいて下さいね。

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