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メリット通信2007年5月号

「バリアフリーを考えるなんて、まだ先のこと」という方へ

07/4/1(日)『定年前リフォームセミナー』レポート

定年前リフォームセミナー

今回、初めて行った溝口 千恵子氏による、『定年前リフォームセミナー』、6組7名が参加されました。

溝口先生は、数多くのバリアフリーリフォームを手掛けてこられただけでなく、ご自身が軽い脳梗塞を患った経験をお持ちでもあり、このセミナーを一番楽しみにしていたのは、私達スタッフだったかもしれません。


ご参加いただいた方からは、「最後のリフォームだから、もしもの場合にも対応できるようにして
おきたい」という声が多く聞かれました。

溝口先生は、ある日、朝起きようとしたら突然体が動かなくなっていて「脳梗塞だ!」と気づかれたのだそうです。数センチの段差が辛くて、トイレに行くのがおっくうになったり・・・。というご自身の体験をもとに様々な事例を紹介してくださいました。

私達が、一番驚いたのは『玄関の上がりがまちを無くす』というアイデア。

定年前リフォームセミナー

家の中を全部バリアフリーにして、でも最後まで困るところが、この玄関の上がりがまちなのだそうです。

「でも玄関ドアを開けたときに、ほこりが風に乗って入ってきてしまうのでは・・・?」という池田の質問に、「玄関の外のアプローチのところで工夫をしてやればいいのです。まっすぐ入ってくるのではなく、玄関の前で少し折れて入るようにする。そして玄関の前には、ちょっと低い壁でも立てれば随分解決できます。」とのこと。


定年前リフォームセミナー

「いくらバリアフリーにしても、良いリフォームをしても、家族の話し合いがきちんとできていなければ、全く意味がありません。まずは、家族・夫婦関係の棚卸しから始めてください。」と溝口先生は何度もおっしゃっておられました。
「分かってはいるけれど、それが最初にして最大の難関かも!?」と、思わず考えてしまいました・・・。



池田

予測できるか!? 消費税アップ!!

皆様こんにちは池田です。
新学期が始まり忙しい毎日が始まりましたので、夫婦揃ってバタバタしております。

プライベートだけでなく、仕事の方も今年は例年になく、建替え・リフォーム・新築などのご相談を頻繁に頂きます。(ありがとうございます!)

やはり金利上昇や・木材、建材の高騰、それになんといっても不動産の異常な値上がりが、皆さんを『早くしなければ』という気持ちにさせるのでしょうね。

おそらく今年の後半からは、消費税アップの話が再燃するかもしれませんが、最も我々が恐れているのは、かけこみ需要といわれる建築ラッシュです。

たくさんの依頼をいただける事は非常にありがたいのですが、一時に集中しても対処することが出来ないのが零細企業のつらいところです。無理をして受注すれば品質が落ちて、信頼を失うことになります。

かといって、OBさんのご紹介となると、『無理です』とは言いづらく、更に自分達を追い込むようになってしまいます。

過去にあった消費税アップ(3%→5%)の時にも同じ事がおきました。2%のアップでしたが、すさまじい勢いで家が建ちました。私共も、忙しさばかりで管理が十分にできず、大勢のお客様にご迷惑をおかけしてしまい、信頼という大事なものを失う結果となった事を思い出します。

消費税アップ前に発注すると、建物代が2%安くなるというのが忙しくなる原因でしたが、結果はどうだったでしょうか?

なんとその逆で、消費税アップの影響で建築需要が低迷すると予想していた建材メーカーは、消費税アップ後には、建材等ほとんどの商品自体の定価設定を大幅に見直しました。

結果的には、消費税アップ後の方が建物は安く出来ることになったのです。ただ当時は、デフレ経済へと突入していく時でしたので、仕方が無かったのかもしれません。

今後を予想すると、避けては通れない道なのかもしれませんが、前もって対処する術を準備したいのですが、何事も土壇場になるまで用意できない。
私にとって大きな問題です・・・・・・・怖い!!

池田



特注金物大好き・納まりにこだわる 現場監督 軒
(軒)

役所で調査

先日、初めて調査に行ってきました。
新築工事をするのに、そこの地域の規制などを知るために調査をします。

今回調査した物件は、私道が絡んでいたので私道部分の権利関係も調査する必要がありました。
まず朝1番に法務局に行って土地と建物の謄本を取り、その足で市役所に入りました。

最初に、私道が建築基準法で認められている道路かどうか調べました(家を建てる為には自分の敷地が道路に2m以上接してなくてはいけないのです)。

残念ながら違いましたが、この物件には、もう一つ東側に6mの道路があります。しかし敷地と6mの道路の間に約1mの水路があります。

その部分に橋を架けるには、どんな手続きしないといけないか、その水路は誰が管理しているのかなどを調べながら市役所中を、上の階に行ったり、下の階に行ったり。

コピーした紙を、2枚買うのに1階に20円払いに行って領収書を持って、また6階まで行ったりと、調査するだけで半日かかってしまいました。

でも調査無しに敷地に間取りを入れてしまうと、法律上建てられない間取りをお客さまに提案してしまうような事になり大変です。

僕たちがよく悩ませられるのは、北側斜線という敷地の北側部分にある高さの制限です。建築する地域によって高さや、角度が違いますので間違えると大変です。

北側斜線

そのほか、自治体により、色々な規制の考え方があるので、この調査は家の間取りを入れる為の僕たちの1番最初の仕事です。

でも、社内ではいつも誰かが行ってくれていたので、僕は初体験です。

自分で調査してみるとややこしかったり、面倒でも、色々解って興味深かったです。

これからは、この役を買って出たいと思いました。



設計アシスタント 木場
設計アシスタント 木場

―ロダン展に行きました。―

久しぶりの休み、ロダンの展覧会に行きました。
ロダンといえば”考える人”がお馴染みですが、有名なこの姿勢、実はすごく不自然。

まず低めの台座に膝を曲げて浅く座ります。
猫背のまま、左腕はダラリと左ひざにのせます。
次に頬杖をつく右腕。
右肘を左ひざ(右ではなく)に当たるくらいに上体を捻ります。
そのまま手の甲を前方に向け、手首を手前に折ります。
さらに曲げた中指のつけねに顎をのせて出来上がり。
この体勢での考えごとはちょっと難しそう。

ロダン作品の魅力は”手”と”足”。
会場の中程に展示された巨大なアダム。
まず手を凝視。地を指差すごつい指。
手首から肘を伝って肩のライン、背中に周って腰。
グルッとふくらはぎからくるぶし。足。指もやっぱりデカイ。
土踏まずからすねのあたりをしゃがみ込んでジックリ観察。
ふっと我にかえって、見上げると・・・・・・・・・・・

2時過ぎに美術館を出ました。
その後、本屋に行こうと大阪に向かいました。
梅田の”動く歩道”(オートウォークと言うそうです。)周辺、

メモを片手にキョロキョロしてる人と眼が合ってしまいました。
会社員風。どうやら関西空港に行きたいらしい。電車で行きたいけど駅はどこか?
と言っています。口頭ではうまく道案内できそうにありません。

ノルウェー国旗

面倒なのでそのまま一緒に駅に向かいました。
彼言うに『ノルウェーから来た。』とのこと。

道すがらノルウェーについて知ってる単語をとりあえず言ってみよう、と思うも、ノルウェーのことは北欧にあることと旗の柄以外なにも知らない。
そうこうするうちに大阪駅に到着してしまいました。

日本人はみな神経質な顔して英語も話せずスタスタ歩く、とあのノルウェー人に思われていないか少し心配です。


ロダン−想像の秘密−白と黒の新しい世界
兵庫県立美術館 5/13(日)まで 078(262)0901


藤田藤田

初メリット通信

はじめまして、4月17日から池田住宅建設で勤務しています藤田と申します。
池田住宅建設のホームページのスタッフブログではすでに少しご挨拶させていただきましたが、メリット通信デビューという事で、こちらでもご挨拶させていただきます。

私が池田住宅建設で働くきっかけとなったのが、このメリット通信です。
ろくに就職活動をしていなかった私は大学は卒業できましたが就職先が決まっていませんでした。
そこで伯母がメリット通信で酒匂さんの退社のご挨拶を見て、問い合わせをしました。
次の日スタッフの募集を始める前に面接していただけました。
フライングです。

返事に2週間ほどかかると言っていた社長から面接の次の日に電話が鳴ったので、不採用かなぁ、と思いきや、採用が決定しました。
おどろきでした!焦りました!予想外の採用です!きっとフライング効果のおかげです!
それにしても知識も技術も経験も乏しい私を他と比べずに採用するなんて!?
そういえば事務所に来た業者さん(?)が「池田の人は変わり者が多いからなぁ」と言っていましたが、納得です!!
私も変わり者の中に仲間入りです。

私の初仕事はスタッフブログでした。母がとっても喜んでプリントアウトまでしていました。
これからもそうするそうです・・・「いらんやろ」と言っておきました。

今はアーキトレンドというキャドの勉強をしています。
大学で他のキャドは使っていましたが、これは使ったことがないので当面の目標はこれを自由自在に使いこなせるようになることです。
このソフトは私が以前使っていたものとは違い、思ったよりも楽に3Dで見ることができるので、私は少しできると嬉しくてすぐに3Dで見てしまうのですが、間違っているとおかしな建物になってしまうという難しい子でもあります。(とっても高いそうです)

ほかには建築中の家の見学や、お宅訪問もさせていただきました。
フローリングではない木の床はとっても暖かくて、柔らかく感じました。
今までは木の家という物にあまり興味がなかったし、学生のころ木造の建物を設計するのは面倒に感じられ(手書きで製図する授業でした)どちらかというと好きではありませんでした。
しかし!実際に足を踏み入れてみると本当に素敵でした。
木のとてもいい匂いがして、もう好きになってしまいました!

皆さんとっても忙しそうにバタバタとしているのですが、私が役に立てることもなく、もし私がフライングをしなければ、もっと優秀な人材を雇えるはずだったと思うと罪悪感でいっぱいです・・・おろおろするしかありません。
とりあえず、早く普通に仕事ができるようになりたいと思います!
せめて失敗してクビにならないことを願うばかりです。


横山横山

私の終の棲家(ついのすみか)論 その8

田舎暮らしの両親が、ご近所の皆さんに助けられて、無事父の入院生活を乗り切った話を書きましたが、現在、施設でお世話になっている義母も、認知症が出始めた頃よく「最近はご近所同士で、通りへ出て話さへんようになった」と寂しそうに言っていました。

母は、大阪市内で一人暮らしをしていましたが、父が亡くなった後の寂しく手持ち無沙汰な時期を埋めてくれていたのが、ご近所の皆さんとの他愛ない話だったんじゃないかと思います。

もちろん、離れて暮らす子供達や友人、親戚もその役を担っていたとは思いますが、玄関を1歩出るだけで、色んな話の出来るご近所さんは得難いものだったようです。

母は今年92才で平均寿命と比べても長寿と言えます。そんな母がよく「長生きも寂しい」と言っていました。それは同世代のご近所さんや学校時代からの友人など“同じ時代を共有した”“同じ思い出を語り合える”人を順に失う事にあった気がします。これは、子供達がいくら、がんばっても埋められないものだと思います。

前回、私はご近所との関わりを田舎独特の物のように書きましたが、よく考えると母の住んでいた大阪市内にもご近所との関わりはあったようですし、同じく大阪市内に住む義姉などは、商家に嫁いだせいもあるかと思いますが、町内会や婦人会など結構ディープな関わりを持っているようです。

さて少し話は変りますが、三田のニュータウンに引っ越して娘を小学校に入れたときに、元々三田にお住まいの校長先生、教頭先生がよく「子供は地域で育てるもの」と仰っていました。

「ご近所のおっちゃん、おばちゃん皆が見てると思ったら、子供は悪さなんか出来ない」という事でしたが、当時私も含めお母さん達は「そんな古臭いこと・・・」と口々に言い合いました。

でも、最近の子供が犠牲になる事件の多発を見ていると、今更ですが、あの時の先生の言葉が甦ります。古い町や田舎のように、何代にも渡ってそこに住んできた人のいないニュータウンでは、当初どうしてもそういう意識は薄かったと思います。

只、ニュータウンも少しずつ歴史が出来てきたことに反映されてか、“町ぐるみで”という風潮が出てきているように思います。

毎朝、小学校の登校時にパトロールに立ってくださる方の顔は、私が越してきた当時40台の働き盛りだった方が多く、「〜さんも定年を迎えはってんなぁ」と思ったりします。

最近になって私も、地域との関わりは子供だけでなくリタイア世代にも重要な事なんだろうなと思うようになりました。又それは、田舎・都会に関係なく、関わりの度合いを決めるのは自分自身なんだろうなと思ったりしています。

(つづく)



野球大好き・力じまんの現場監督 井元
野球大好き・力じまんの現場監督 井元

窓ガラスの種類

家造りをする時、「どんな種類のサッシにするか?」を考えると思います。
アルミサッシ、断熱サッシ、樹脂サッシなど、いろんな種類がありますが、それ以上に、たくさん種類があって忘れがちなのが、窓ガラスではないでしょうか?
一般的なガラスの種類をいくつか上げてみたいと思います。

フロートガラス

フロートガラス

簡単に言えば、「普通ガラス」です。皆さんが一番よく目にしているガラスで、価格的には一番安いですが、割れるとかなり危険です。


複層ガラス,Low−E複層ガラス

複層ガラス

俗に言う「ペアガラス」です。
断熱性を高めたガラスで、2枚のフロートガラスの間に空気層があり、結露しにくいという利点があります。また、1枚を防犯ガラスにしたりと、いろいろな組み合わせが可能になるという利点もあります。

Low−E複層ガラス

複層ガラスの2枚のガラスのうち、1枚をLow−Eガラス(ガラスの表面に特殊な薄い金属膜をコーティングし、熱を伝わりにくくしているガラス)にして、複層ガラスより、さらに断熱性能を高めたガラスです。最も断熱性能が高いガラスではないでしょうか。


強化ガラス

強化ガラス

フロートガラスに熱処理(約700℃)を加え、急激に冷却して圧縮膜(約0.2ミリ)を作ったガラスです。フロートガラスの3〜4倍の耐衝撃強度があります。

利点として、割れた時に粉々になる為、フロートガラスより安全です。なので「安全ガラス」とも言われています。自動車のガラスなどに使用されています。

注意点として、よく勘違いするのが、「強化ガラス」=「防犯ガラス」と思いがちですが、「強化ガラス」は尖がったもので叩くと、簡単に割れてしまいます。なので、「防犯上は全く有効ではありません。」


網入りガラス

網入りガラス

ガラスの中に、金属製の網が入ったガラスです。
これも勘違いしがちで、一見、網が入っているため、強そうに見えますが、この網は簡単に切断出来るため、「防犯上は全く有効ではありません。」

目的としては、防火上(延焼防止)の問題です。火事になってガラスが割れた時に、網が入っているため、ガラスが崩れ落ちにくく、火が外部に延焼しにくくなっています。建設地域によっては、建築基準法で、使用が義務付けられています。


合わせガラス

合わせガラス

俗に言う「防犯ガラス」です。
2枚のガラスの間に、柔軟で強靭な中間膜をはさみ、熱と圧力を加えて接着したガラスです。仮に割ろうとしても、強靭な中間膜により貫通することが難しくなっています。
防犯上、最も有効なガラスではないでしょうか。


本当にたくさんの種類のガラスがあります。断熱上、最も有効なのは、『Low−E複層ガラス』だろうし、防犯上は『合わせガラス』が有効なのでしょう。(両方の利点を取り入れたガラスで、2枚のうち、1枚を『Low−Eガラス』、もう1枚を『合わせガラス』とすることも可能です。)

ですが、やはり、費用は高くなりますし、いくらガラスの断熱性能を上げたとしても、サッシ自体の性能が低ければ、窓全体としての性能は低くなってしまいます。

適材適所、費用対効果等、「バランスよく」採用する必要があるのではないでしょうか。


編集後記

スタッフみんなのマスコット的存在だった酒匂さんが、先月末で退社し設計事務所に移っていきました。「新しい人を・・・」と思っていたところ、藤田さんが志願(?)してきてくれました。大学を出たばかりの22才。若い!!! 彼女のお母さんは、池田よりも1才上なだけらしく、ショックを受けていました。新しいメンバーを迎えると必ず“改めて自分の年を振り返る”そんな光景はどこの会社にもあるんじゃないでしょうか?

ジェネレーションギャップ

彼女のスリッパはピンクの“バーバパパ”、メンバーは一瞬「?!」
そして、苦笑い。しばらくはお互いにジェネレーションギャップが、ありそうです。池田住宅のスタッフは社長の池田を始め“硬派揃い”。
お料理のスパイスで言うと、黒胡椒・白胡椒・山椒や七味といった「ピリリと辛い」を目指したいタイプばかりでしたが、彼女は、さしずめバニラでしょうか?辛味の強い池田住宅に、新たな甘味が加わりそうです。
どんな味になっていくか、とても楽しみです!! (横山)


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