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日経ホームビルダー2007年6月号に紹介されました

日経BP社の日経ホームビルダー2007年6月号に地熱住宅が紹介されました。
日経BP社の日経ホームビルダー2007年6月号に地熱住宅が紹介されました。
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"地中熱"に熱い眼差し


 記録破りの猛暑や暖冬など、地球の温暖化を実感する現象が日本各地で続いている。
2006年の秋には、元米副大統領のアル・ゴアが環境問題と資源の有効活用を訴えた映画「不都合な真実」が公開され、話題を呼んだ。

 そんな追い風を受けて、注目されているのが、地中熱を利用する空調・換気設備だ。
その1つである「ジオサーマル」には、昨年秋にジャパンホームショーに出展した際、約1300件の問い合わせがあった。
同じく地中熱を利用する「ジオパワーシステム」は、日本の風土に適応した取り組みを表彰する「新日本100選」に昨年10月、選出された。

地熱住宅見学会
ジャパンホームショー上の写真は、ecoハウス研究会の加盟ビルダーが開催した、エコシステムの現場見学会の様子。
毎回10組以上の見込客が集まるという。
左の写真はジャパンホームショーに出店したジオサーマルのブース。多くの人で賑わっている。


顧客層を絞る効果も

 「地中熱」とは、地下5mまでの地中に浸透し、蓄積された太陽熱のことだ。 外気温に大きく影響される地表面とは違い、1年を通じて安定した温度を保つ。 例えば、銚子気象台が観測した8月の平均温度を見ると、地表面は30℃だが、地下5mは17℃になっている。 この温度差をエネルギーとして取り入れるのが、地中熱の利用方法だ。  世界的に研究が進められているが、日本では主に22ページに取り上げた5つのシステムが実績を上げている。
温度実測データ
エコシステムの冬季の温度実測データに基づいた図。空調なしでも室温は16℃以上になる。 ベタ基礎の床下は日射や外気に触れないため、周囲の地表面よりも地中熱に近い温度になっている エコシステムは、夏はベタ基礎の床下から取り込んだ地中の冷気を、小屋裏の送風ユニットまで吸い上げてから各室へ分配する。冬は、小屋裏付近にたまった暖気を床下へ送り、土間床に蓄熱する。地中熱利システムの中でも最もシンプルな仕組みだ エコシステム地中熱利用システム
エコシステム地中熱利用システム
 これらの仕組みは大別して2つある。 1つは地中にパイプを埋めて採熱し、ヒートポンプで冷暖房エネルギーに使用する。 もう1つは、地中や床下から室内に空気を循環させて冷暖房や換気量を補助する。 前者を主とするシステムが「エコロジオ」と「ジオサーマル」、後者を主とするのが、「アイソマックス」「エコシステム」「ジオパワーシステム」だ。 設置費用は150万〜400万円とシステムによって幅がある。 比較的安いのがエコシステムとジオパワーシステムだ。 この2つは採用棟数でも競い合っていて、累積で600棟を超えている。
送風ファン・エアコン用熱交換機
ジオパイプ ジオパワーシステムは、外気を地中のパイプに通して採熱・排熱し、ファンで室内に送る仕組みだ。上の写真は床下に設置する送風ファンとオプションのエアコン用熱交換機。右の写真は直径26cmのジオパイプ。深さ約5mの地中まで埋め込む
 注文住宅を手掛ける池田住宅建設(兵庫県尼崎市)は、3年前からエコシステムを取り入れた。

「断熱・気密性能を向上させたら、結露のクレームが増えた。その対策として、エコシステムの換気効果に期待した。実際に5棟手がけたが、結露のクレームはなくなった」と社長の池田歩さんは話す。
 採用後は環境問題に関心の高いユーザーからの問い合わせが増えた。

システム名アイソマックスエコシステムエコロジオジオサーマルジオパワーシステム
問い合わせ先ウィークエンドホームズ社
(東京都渋谷区)
ecoハウス研究会
(兵庫県西宮市)
アースリソース
(東京都八王子市)
ジオジャパン
(東京都港区)
ジオパワーシステム
(山口県秋芳町)
採用社数10社27社12社9社92社
採用累積棟数2棟(現在10棟が計画中)約700棟約20棟約10棟約600棟
提供開始年2004年1993年2004年2004年1997年
設置費用約300万円約150万円約200万円(機器費用のみ・工事費別)
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の費用援助あり
350万〜400万円
NEDOの費用援助を受けた場合200万円程度(杭打ち費用は別)
150万〜200万円
効果年間の光熱費を約80%削減次世代省エネルギー基準にした場合の標準暖房エネルギー使用量より80%以上を削減年間の光熱費を約15〜40%削減年間の冷暖房・給湯費用を約75%削減空調費用を年間で約80%削減
特徴屋根・壁・地下に温水パイプを巡らし、太陽熱を取り込んで床下の地中に蓄熱する。室内の給排気を行う空気循環パイプを地中に埋設して、夏は熱い外気を地熱で冷やし、冬は冷たい外気を蓄熱層で暖めて室内に送る基礎断熱を施し、床下の空気を地中熱によって安定した気温に保つ。冬は小屋裏の暖気を送風ファンとダクトを通じて床下へ送る。地中熱によって暖められた空気は床下から小屋裏へ再びあがっていく。夏は床下の冷気を小屋裏までファンで吸い上げて家全体に循環させる室外機に接続した地中の熱交換パイプを通じて採熱・排熱し、エアコンの室内機で冷暖房を行う。1台の地中熱室外機に4台までの室内機を接続できる。室内機は壁掛け型、天井カセット型、隠ぺい型から選択可能。給湯、床暖房のシステムも開発中事前に地盤や建物の機密・断熱性を考慮して独自の熱量計算を行う。地盤改良杭を採熱管として使う。地中熱はヒートポンプを用いてエアコンや輻射熱パネル、給湯器などにまわす地下5mにパイプを埋め込み、夏は外気をパイプに通して冷やし、室内に送る。冬は太陽熱や小屋裏の暖気をファンで床下に送り、グリ石層に蓄熱して家全体を暖める

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グラフにあるように、地下1〜2mくらいの浅い地中では外気温の影響を受けやすい。しかし、地下5mになると土の蓄熱量が大きくなるため、1〜3月までは外気温より高くなり、4〜10月まではひんやりした状態を保つ。年間を通して最高気温と最低気温の差も小さい




断熱・気密性が必要

屋根に載せる太陽熱や太陽光利用システムが苦手とする日照の少ない地域や積雪の多い地域でも、効果を期待できるというメリットもある。 また、屋外に露出している部分が少ないので、風による破損や経年劣化も比較的少ないという。   省エネルギー効果や電気代の削減効果はシステムで異なるが、どのシステムも次世代省エネルギー基準程度の断熱・気密性能を住宅に求めていることに注意する必要がある。 「設備機器の1つではなく住宅の仕様と一体で考えないと、効果を発揮できない」と各システム担当者は口をそろえる。


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