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建築基準法違反

野球大好き・力じまんの現場監督 井元
井元

先日、大手ハウスメーカーの建築基準法違反が発覚しました。
(現段階では一応、「違反の可能性有り」、としていますが・・・。)

準耐火建築物における不適合箇所が有ったとの事で、簡単に説明すると・・・




 1 内部間仕切り壁の仕様が国土交通大臣認定に不適合
 2 床直下の天井の仕様が建設省告示に不適合
 3 軒天の換気スリットの仕様が国土交通大臣認定に不適合など
 4 外部側壁にも違反の可能性有り

過去に建築した383棟に違反の可能性が有るそうで、全棟、無償修理をするとの事です。

 最初に思ったのが「現実的に全部修理する事なんて可能なんだろうか・・・?」でした。
内部間仕切り壁・外部側壁と言えば、全ての壁がダメという事です。全ての壁を解体しなければならないとしたら、住みながら工事というのも厳しいと思います。

軒天(屋根の軒の裏側)もとなると足場工事も必要になり、かなり大掛かりな工事が予想されます。それが、383棟もなんて。不可能に近いように思えます・・・。

 考えれば考えるほど、色々な疑問が沸いてきました・・・。 原因を「現場の監理ミス」としていますが、現場監督の立場からすれば、そんな事は有り得ないだろうと・・・。
大手ハウスメーカーで国土交通大臣認定まで取得している仕様が有るのに、それを全く守っていないというのは明らかにおかしい。

施工図面が違反仕様になっていた?
なんで確認申請が通ったの? 
確認申請は正しい仕様になっていた? 
確認申請に問題が無かったとしたら、じゃあ、なんで現場検査が通ったの?
検査会社はこんな大きな欠陥に何故、気付かない?
認定工法だから検査の対象外?

認定を1度取りさえすれば、あとはノーチェックなの?   全く謎だらけです・・・。

国土交通省はこの件に対して是正指示をしていますが、そもそも、検査を合格とした国の責任はどこに行ったのでしょうか・・・? 

このような大問題になってから、是正指示して責任は終わりという事なんでしょうね。
全く以前の姉歯事件の時と同じです。残念ながら被害者であるお客さんが守られる事は無いのです・・・。

仮に全棟修理が出来たとして、国が責任を持って再検査をしなければ意味が無いように思うのですが、果たしてどうなるのでしょうか・・・?

 考えてみると、現場というのは「最後の砦」なのかな? と。有ってはならない事ですが、図面や検査
が万一、間違っていたとしても、実際に家を造る現場で、正しい物を正しく造る。
「現場監理の大切さ」を再認識した出来事でした。

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