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〜 日本の断熱が先進国の中でも最低ライン 〜

池田 

最近の建物は一昔前に比べれば、信じられないほど、高性能、高耐久になりました・・・。
が、しかし、未だに高断熱化は後回しになっています。

そんな現状にも、最近変化が現れてきました。私達のような工務店等の業者向けのセミナーが、毎日どこかで開催されていて、毎日FAXで案内が送られてきます。

この送られてくるセミナーの内容が、最近は断熱に関する内容ばかりになってきています。

弊社が高断熱化に取り組んでから、既に15年を超えたんですが、最近は断熱に関する難しい言葉や数値が色々と飛び交って来るようになってきました。

ですが、お恥ずかしい話、断熱の難しい数値については、そんなに勉強してなかったので、先日、断熱セミナーに参加してきました!

3時間位のセミナーでしたが、正直がっかりでした。
いかにも、断熱に関して詳しいと言わんばかりの講師が、一生懸命話している事は初歩的な話ばかりで、新鮮さは全くありませんでした。

ただ唯一、数値については勉強になりましたよ〜。
でも、冷静に考えると、数値って性能を表すのには良いのですが、一般的にどれぐらい暖かくなる? 涼しくなる? みたいな表現とは違うので、かなりマニアックです。

そもそも、講師も数値を感覚としてつかめているんでしょうか?(笑)

数値、数字は大切ですが、人に伝えるのなら、「やはり体感だな〜」と、今更ながら、感じつつセミナーを聞き終えたのですが、それにしても、今は国も必死で断熱化、省エネルギー化を推進しています。

後、数年もすれば、今の断熱基準の家は建てられなくなるそうです。しかし、既に遅過ぎる位ですよ。

「何故遅すぎると言えるのか?」

断熱化する上で一番重要なのは、断熱化しにくい窓の強化なんですが、この窓の基準が先進国において日本は最低ラインなんです。

どれくらい低いか? を簡単に説明すると、

お隣の韓国は、日本と比べると約2.4倍性能が上の窓が最低ラインとされており、
中国はと言うと、約2.6倍も日本よりハイグレードの窓が最低ラインです。
フィンランドと比べると、その差が6.5倍になってしまいます。

韓国も中国も東京、大阪に該当する地域の最低基準と比べていますが、
残念ながら日本には最低基準すら、無いのです。

現在発売されている、アルミサッシに一重のガラスを日本の基準としましたが、
いかに、レベルが低いのか、お分かりになりますよね?

因みに日本では、次世代省エネ基準と呼ばれる基準がありますが、この基準は営業トーク風に言えば、

「弊社の住宅は標準で次世代省エネ基準の断熱レベルをクリアしています。」

と営業マンが胸を張って言うレベルとお考えください。

しかし、その基準を以ってしても、
 韓国は、その約1.72倍
 中国は、その約1.86倍    というのが現状です。

日本と言えば、【ものづくり先進国】等と言われているはずなのに、
住宅に関して、特に断熱に関しては恐ろしい程遅れているんです。

窓に関して、各国でこれほど厳しく最低基準が設けられている理由はもちろんあります。

窓等の開口部から、冬に暖房をした室内の熱が逃げていく割合は58%、夏の冷房中に外の熱気が入ってくる割合は73%にもなるんです。

この数値を見れば、お分かりだと思いますが、窓の最低基準を厳しくするだけで、住宅で垂れ流しているエネルギーをかなり押さえる事が出来ます。

今後、新しく住宅の新築、建替え、リフォームする上で、断熱、特に窓の強化は必須です。厳しい制限が敷かれるのは、後数年先かもしれませんが、時代遅れの住宅にならないためには、断熱化は今や常識です。

皆さん、忘れないでくださいね。

池田


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