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〜新しい取り組み〜

池田
池田歩

 弊社のセミナーに参加頂いた方はご存知の、
伊丹市稲野町の築80年を超えた平屋長屋を改修した
モデルハウス兼セミナーハウス。

しばらく前から、その隣のやはり築80年超えの
ボロボロの平屋長屋を倉庫に改装しています。

 いつも古い建物を改修すると感じるんですが、
昔の大工さんの仕事って本当にすごいんですよ。今と違い、柱にしても梁にしても
正方形や長方形、真っ直ぐの材料って無いんです。

曲がりくねっているんですよ! 
その材料で真っ直ぐな家を建てるってすごいと思いませんか? 

水平で垂直の家を、曲がりくねった材料で建てなくてはいけない時代だったから・・・
と言えばそれまでですが、今の職人の技術ではとてもじゃないけど、出来ないですよ。

仮に出来たとしても、月日が掛かり過ぎて、全くお金にならないので、
誰もしないと思います。だから、古い木造住宅の骨組みは宝物のようです。

大きな丸太梁を使っているので、切断しても切り口は綺麗な木材で、まだまだ耐久性には
全く問題が無い材料ばかりなんですよね。その上、木材の接続部は手間暇を掛けた大工さんの
技術の結晶です。

当初は、適当に中の柱を抜いて梁を補強して、材料用の倉庫に仕上げる積りでしたが、
見ている内に、どうしても大きな丸太を残したくなってしまったので、
色々考えながら楽しんでいると・・・気が付けば、またやってしまったようです。

ある程度出来た倉庫を見た人が言うには・・・
大工「ここまでする必要有ります?」
井元「ちょっとやり過ぎのような・・・ 社長やってしまいましたね(笑)」

まぁ、いつもの事なので仕方が無いんですが、今回はかなり色んな事を意識して
改修しました。特に最近の建築資材高騰は異常事態と言える程です。
徹底的にコスト削減しながら耐久性の大幅向上を重視しました。

コスト削減と言っても、古い建物なので基礎はボロボロだし、木材も土台や大引き等、
土に近い場所の材料はシロアリの被害だらけなので、もちろんこれらの被害箇所は全て
やり替えをしていますので、耐久性に関しては全く心配しておりません。 

外から見たら、超古い長屋ですが、中は綺麗で大空間が広がり、
大きな吹き抜けと大きな古い曲がりくねった丸太梁が交差する美しい木造建築です。
作業途中から、大きな部屋が2つ位取れそうなロフトや吹き抜けを見ているうちに、
倉庫を辞めて、又、モデルハウスを作ろうか? と要らぬ事を考えてしまう私です。(笑)

いやいや、それはダメだろうとは思うんですが、やっぱりなんか倉庫だけでは勿体無いな〜 
なんて考えていた時に思い出したのが、子供が家を出た我が家の住まい方でした。
すでに上階の寝室は利用せず、リビングの隣の部屋にベッドを下ろして、
ワンフロアの生活をしています。

この倉庫の大きさなら、ワンフロアで日常は暮らせ、子供や孫が来たら
大きなロフトに泊まる事も出来る。

そして何よりも、古くて新しい大きな吹き抜けと大きくて美しい丸太梁が見える・・・
私達夫婦のように平屋住まい・ワンフロア生活をしたい世代なら、
欲しい人がいるんじゃないか・・・?って思うようになったんです。

それが今回の新しい取り組みにつながらないかな〜と考えたきっかけです。

不動産業界では、木造住宅の古い平屋や長屋は人気が有りませんので、
比較的安目の価格です。特に50年以上となると、建物は価値無し、解体費用分が
マイナスとして評価されます。

しかし、私に言わせると宝物(笑)なので、何より大事な構造を新築並みまで改修し、
丸太梁を見せるような部屋にして空間を楽しみ、私達が得意な断熱強化した住宅を作って
販売したい! と思ってしまったのです。 

これに気付いてから、ワクワクが止まりません。

ただ、何事にもデメリットが有ります。改修に掛かるコスト削減方法は、
古民家改修を続けていると目途は立ちましたが、出来た家を販売する上での
最大のデメリットです。 

それは、どれだけ改修工事をして耐久性を向上させても中古は中古ですので、
住宅ローンを利用する際、建物は築80年以上としての評価しか出してもらえませんので、
そもそもローンが難しくなります。

新築ならば、ローン減税、固定資産税の減免、不動産取得税の減免等、色んなメリットが
有りますが、築80年を超えた建物を改修しても、そのような減税措置は一切有りません。
これらが最大のデメリットなんです。

この問題を考えると、子育て世代には難しくなり、対象となるのは私達夫婦のように
子育てが終わり、大きな家は必要が無い世代、つまり60代以降の方々にしか
販売出来ないような気がします。

そう考えると、一定のニーズが有るとは思いますが、それ程多いとは思えません。 

築50年以上の住宅を買い取り、改修後に販売する事業としての新しい取り組みは、
私の頭の中だけで終わるのか? それとも成立するのか? 
 皆さんの意見を聞いてみたいです・・・。


 冒頭ご紹介した、築80年を超えた平屋長屋を改修したモデルハウス兼セミナーハウスの
売却が決まり、住み易いよう少し手を入れた後、年内にはお引渡しになる予定です。

古い建物がどんな風に変わるのか? まだご覧になられていない方は、
一度ご覧になって頂きたいと思います。
同時に、隣で改修工事半ばの倉庫もご覧になる事が出来ます! 

同じ築80年越えの建物ながら、改修半ばと完成を同時に見て頂いて、私の考えた新しい
取り組みが事業として成立するか? どうか? ぜひ、ご意見をお聞かせ下さい。

そこで、“築80年を超えたモデルハウス&長屋倉庫を同時に見て頂ける内覧会”
を設定致しました。

築80年のモデルハウスのご見学会は、最初で最後です。ぜひご参加下さい。

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