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東京都 原様よりガイドブックのご感想を頂きました。

OMソーラーと地熱の本お申し込み時に頂いたメッセージ>

池田住宅建設様

 資料の送付有難うございました。早速、拝読致しました。貴社の家作りに対する真摯な気持ちが伝わり、感銘を受けました。非常に分かりやすい説明で、よく理解できました。

 しかし、ユーザとして疑問が一つあります。

 強制換気で、室外から空気を取り入れることになりますが、これが、省エネとは矛盾しないか? 無論、これは、強制換気を行っている全ての家に共通する課題と思います・・・

 地熱を利用するアイディアは素晴らしいと思いますが、地熱以上に、夏冬の外気の影響のほうが大きくないかということです。 定量的な面からの検証は必要でしょうが、冬の冷気を取り込むことの熱面での悪影響は、恐ろしく感じます。
(隙間風はなくなりますが、計画的に換気することは、計画的な隙間風を作るようなものとも思えます。喩えは適切ではないでしょうが)

 貴社説明資料の5行目、「高気密・高断熱なので、・・・・断然安くなります。 ですが、・・・・・夏には暑い家になってしまっていたのです。」の、接続詞(?)「ですが、」の使い方というか、ロジックのつながりが良く理解できません。

 結論としては、地熱を利用すると、夏場のエアコンの使用が少なくて済むということだと思いますが、正しい理解でしょうか? 冬場の暖房も少なくて済むと思いますが、主に夏場の省エネを目的にしたように感じました。

 一読した直後の感想です。色々混乱しているかもしれませんが、参考にしていただければ幸いです。


 貴社の資料とは直接には関係ありませんが、基礎の外断熱については、シロアリの被害が喧伝されています。少し、心配です。

 俗説がまかり通っていると、書かれているので、何を信じてよいか分かりません。 基礎外断熱が心配だと、地熱利用は、全く不可能になりますので、付記しました。

 貴社のよう知的好奇心の高い、まじめな会社が、住みやすい家を実現していくものと信じております。ご健闘を祈念いたします。

<ご質問に小谷がお答えしました>


ご感想頂きありがとうございます。
頂いた疑問に出来るだけお答えさせて頂きます。



> >  強制換気で、室外から空気を取り入れることになりますが、
> > これが、省エネとは矛盾しないか?
> >  無論、これは、強制換気を行っている全ての家に共通する課
> > 題と思います。
> >  地熱を利用するアイディアは素晴らしいと思いますが、地熱
> > 以上に、夏冬の外気の影響のほうが大きくないかということで
> > す。 定量的な面からの検証は必要でしょうが、冬の冷気を取
> > り込むことの熱面での悪影響は、恐ろしく感じます。
> > (隙間風はなくなりますが、計画的に換気することは、計画的
> > な隙間風を作るようなものとも思えます(喩えは適切ではない
> > でしょうが))

●おっしゃるとおりです。高気密住宅の一番の問題は給気ですからね。
一番痛いところを突かれてしまいました・・・しかしここが最も重要です。
とってもいい質問を頂きました。ありがとうございます!


さて、一般的な第3種換気の高気密住宅では、排気量に見合った空気が自然給気口から入る訳ですが、真冬は給気口付近に冷気の気流(ドラフト)が発生し、快適性を損なっていました。かといって第1種換気(熱交換型)はメンテナンス性が今ひとつ・・・
<換気方式について>

これは以前の当社の住宅が抱えていた問題です。

実は私たちが地熱住宅を採用した一つの理由が給気の考え方なんです。


資料では詳しく触れていませんが、冬場の給気を直接部屋に入れずに、床下に取り込むことで室温を与え、その後物入れ等の中から室内に入れます。これでドラフトを解消しています。

おっしゃるとおり、本当は冬の外気なんて室内に入れたくありません。
寒いし、乾燥してるし・・・
ですが、新鮮空気を取り込まないことには空気質が悪くなってしまいます。

シックハウスの問題もあるし、相対湿度が上がるといくら断熱ペアガラスサッシでも結露しますし、一番怖いのは壁の中の結露です。家を腐らせてしまいます。
<壁体内結露について>


現在木造住宅の寿命はたった26年しかありません。湿気と結露が原因で、家が腐るからです。これを回避するための方法は大きく2つあります。
昔ながらの開放的な家にするか、高気密住宅として計画換気をするかのどちらかです。それ以外の家は結露への対策が十分とはいえません。

その高気密住宅に天然エネルギーの地熱もついでに取り込んでしまおう、というのが地熱住宅の考え方で、私たちはその意見に賛同して採用しています。



> >  貴社説明資料の5行目、「高気密・高断熱なので、・・・・
> > 断然安くなります。 ですが、・・・・・夏には暑い家になっ
> > てしまっていたのです。」の、接続詞(?)「ですが、」の使
> > い方というか、ロジックのつながりが良く理解できません。

●すいません。素人の文章ですので文法的なミスは大目に見て下さい・・・
確かにこのあたりは説明が難しく、文章的にもあいまいになっていますね。
本当に申し訳ありません・・・

補足説明させて下さい。


当初、外断熱を採用し始めたころは、冬の寒さと壁体内結露をどうにかしたい、というのが主たる目的でした。特に狭小地での建築が多く、吹き抜け等を取らないと採光が確保できないため、冷暖房効率といった面は重視したかったのです。

ところが、外断熱の場合の断熱層はウレタンや発泡スチロールのような固体です。熱伝導率が低いということは同時に熱容量が大きい、ということにも繋がります。つまり熱を蓄えてしまうんです。

日中、必死で断熱してくれた断熱材は、夕方以降、外気温が低くなると今後は逆に熱を発散し始めます。窓の多い設計では室内に入る日射熱も逃げ場がなく、その熱さえも蓄える形になりますので、さらに暑くなるんです。


これを説明するつもりの文章だったのですが、分かりにくくて申し訳ありません・・・



> >  結論としては、地熱を利用すると、夏場のエアコンの使用が
> > 少なくて済むということだと思いますが、正しい理解でしょう
> > か? 冬場の暖房も少なくて済むと思いますが、主に夏場の省
> > エネを目的にしたように感じました。

●私たちの暮らす関西地方は本当に暑いです。東京から来た方は特にそう言われます(笑)
今年も暑かったですが、天気予報の最高温度を見ると大阪がダントツでした。那覇よりも気温高い日が多かったですから。

基本的に高気密や外断熱工法の考え方は冬をメインとしています。前述したように夏は逆に苦手なのです。


先人が夏を旨にすべし、といいながら、夏を乗り切るための住宅はほとんどと言っていいほどないんですね。おそらく、エアコンさえ掛ければ何とか乗り切れるからだと思います。

どうせエアコンを使うのであれば、なるべく低コストで使いたい。
おっしゃるとおり、地熱住宅ではドライ運転だけで夏を乗り切ることが可能ですので、昼間だけガンガンに掛けて夜は微風という運転よりも省コストです。

関西で家を建てる工務店として、夏を乗り切る仕組みを持っていると考えられるのは今の所地熱住宅しかなかったというところです。


ただ、元々が寒い地域の建物ですから、もっともメリットがあるのは冬です。

また冬も小さな力で暖房し続ける必要があるのですが、エアコンでは電気代も高く、空気も乾燥するし、ガスファンヒーターは水蒸気が出ます。なので蓄熱暖房器という夜間電力を使った輻射暖房器を使って頂くようにしています。低コストで空気を汚さないのがメリットです。
<当社が使っている蓄熱暖房器>



> >  一読した直後の感想です。色々混乱しているかもしれません
> > が、参考にしていただければ幸いです。
> >
> >  貴社の資料とは直接には関係ありませんが、基礎の外断熱に
> > ついては、シロアリの被害が喧伝されています。少し、心配で
> > す。
> >  俗説がまかり通っていると、書かれているので、何を信じて
> > よいか分かりません。 基礎外断熱が心配だと、地熱利用は、
> > 全く不可能になりますので、付記しました。
> >
> >  貴社のよう知的好奇心の高い、まじめな会社が、住みやす
> > い家を実現していくものと信じております。ご健闘を祈念いた
> > します。

●ありがとうございます!
おっしゃるとおり、基礎外断熱の一番の問題点はシロアリです。
いや、木造住宅全体の敵ですね。

当然、基礎の断熱材にはシロアリ対策をされたものを使ってはいますが、完全に信用していません。そこでアリ返しのシートやテープ、そして土台や柱を炭の塗料で保護する、といった対策を取っています。


『やりすぎだ』と言われているのですが、これでもまだ100%安心とは言い切れないのが現状です。


長々と書いてしまいましたが、こんなところでご質問にはお答えできていますか?

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