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12/11/18(日)「建て替えではなく、リフォームを選ばれた理由は何ですか?」『寒さ対策リフォーム』バス見学会レポート

こんにちは、池田です。断熱リフォーム後のOB様のお宅を訪問してきました。
まだまだ「寒さが我慢出来ない〜」って感じでは無いからか? 今回はお申し込みも少なく、2名様のお客様でしたので、じっくりと体感して頂きました。

今回見学して頂いたお客様は、ご自宅の断熱リフォーム計画があるため、真剣そのものでしたよ! やっぱり、差し迫った計画が有ると、かなり具体的になるようです。

 まず1件目のお宅ですが、リフォームをして2 年です。日本建築の立派なお家なんです。その為『寒くない家にして!』というご要望に、正直かなり迷いました。

壁は土壁、屋根は瓦、1階が大きく2階が小さく、床下は風通しが良いとなると、本当に断熱リフォーム泣かせの住宅なんです。

どこまで断熱レベルを強化するのか? という点が非常に難しいのです。良かれと思って行った断熱リフォームも、全く効果が無い可能性も有ります。そうなると、完全にお客様を裏切る事になります。このような時の選択が非常に悩ましいんです。 
 
あれもこれも、と不安要素を全て取り除ければ、断熱強化はたやすいのですが、それでは予算を無視してしまいます。

現状の断熱レベルを踏まえて、やり過ぎないようにしながら、明らかに現状よりは暖かいと感じて頂かなくては、目的が達成できません。

こんな、感じでどこまで対策するのか? について、かなり迷いながら施工させて頂いたお宅です。

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写真左の天井部分は、下屋根の軒に直接つながってその上に防水をして、瓦が載っています。
立派な丸太梁との間に隙間が有り、そこから冷たい外気が入って寒かったのです。

写真右のように隙間を覆うように杉板を貼りました。
外部の下屋部分の隙間には、断熱材を充填しました。


 お客様と玄関に入って第一に感じたのは、杉床の甘〜い匂いです。思わず、お連れしたお客様も「いい匂い〜」の一言、ふわ〜っと広がる何とも言えない、甘〜い匂いは何度嗅いでも良いですね〜。

玄関を入ると、リビングもホールもキッチンもこの時期なのに、ドアが全て空いている事に、お客様も???って感じですが、全てのお部屋がほんのりと暖かいのです。
いや、暖かいという言い方は間違いかもしれませんね、訂正します! 寒くないのです。

断熱リフォームをさせて頂いた時に設置した蓄熱暖房機 【暖吉くん】がリビングの物入れの下に収まっているのですが、この1台だけで、1階の大きな空間が寒くない程度に緩やかに暖房をしています。

まだまだ厳冬期ではないので、使用量は極々僅かですが、それでも見学されるお客様にしてみれば、
「この1台だけですか?」って感じです。以前の寒さの状態やリフォーム後の生活の変化などを、OB様にゆっくりご説明して頂きました。

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断熱材の全く入っていなかった床下(左上写真)に
発砲ウレタンの断熱材を隙間なく施工しました。(右上写真)
冬場、床下を流れる冷気が上がっていたので、足もとからの冷えが改善されました。

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2階の天井にも、断熱材を強化しました。(下写真)
夏場、暑かった2階が、「涼しくなった。」と奥様が仰っていました。

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大きなガラスの玄関違い戸(左上写真)からの冷気を止めるため、
3枚の木製引き違い戸を玄関ホールに設置しました。(右上写真)

玄関を、寒い地域では一般的な“風除室”にした事で、玄関の開け閉
めで入る冷気をここで止め、ここから中の扉は開けっ放しにできます。

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元々二重サッシにされていたので、
ガラスをペアガラスにして更に強化しました。

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そして、体感した人は必ずファンになる“暖吉くん”。
安い深夜電力で蓄熱し、昼間ゆっくり放熱する、
輻射熱を利用した暖房機です。


 次にお邪魔したOB様は弊社で8 年前に新築させて頂いたお客様です。昨年の夏に断熱リフォームをさせて頂いたのですが、そもそもは断熱リフォームがご希望ではありませんでした。

子供さんのお部屋を増やすためにロフトを利用した、お部屋の追加が目的でご相談頂きました。
でも、色々お話を聞いて行くうちに『外断熱って冬は本当に暖かいけど、夏が熱くて辛い!』と・・・
 
黙っておれずに、ついつい高気密・高断熱住宅の住まい方を熱弁してしまいました。お客様のご要望を放ったらかしにして、私がしゃべる事、数時間、いつもの事ですが、本当に申し訳無かったと思っております!

そんな話から、どうせリフォームをするのなら、エコポイントが使える窓の断熱強化(2重サッシ化)と換気システムを全熱交換型に変えて、さらにリフォームで地熱利用までして頂くようにお願いし、受け入れて下さり実現する事ができました。

こんな経緯のあるリフォームでしたが、結果、かなりの効果がありました。私が想像していた以上に、OB様に喜んで頂いた事がとてもうれしかったです。特に夏場の光熱費がかなり安くなったと言われた事がうれしかったですね。「もう、夏が暑いなんて、言わないです。」 最高のお言葉を頂きました。

 見学されるお客様は、私とOB様の会話の内容がよく分からないようなので、ちゃんと説明をさせて頂きましたが、“ 外断熱を利用した高気密・高断熱住宅は冬は暖かくて、夏は暑くてたまらない! ”という話は経験した方でないと、分かりにくいようです。

こちらのOB様宅、実は冬は無暖房なんです。当日も温度測定をさせて頂きましたが、床・壁・天井全て20 度台でした。それだけに心地よく滞在させて頂く事が出来ましたが、お連れしたお客様は、多分、「本当に無暖房???」 と思われていたと思います・・・(笑) 

このお宅のリフォームは・・・

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ここのお宅でも玄関を風除湿にしました。(写真左上、中)そして全窓に内窓を設置し窓を2重サッシ化しました。(右上写)


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床下と天井裏の間にダクトを通し、家の上下の空気を交換することで、地熱利用出来るようにしました。(写真上3枚)
お悩みの夏場は、エアコンを18℃設定で点けっ放しにして頂きましたが、電気代は下がり涼しくなったと喜んで頂いています。私も嬉しいです。

最近、弊社では完成見学会などのイベントを開催せずに、OB様にお願いをしてお住まいになって、経験されたお話をお話して頂ける体感会を続けておりますが、私達の1時間の説明より、OB様の10分のお話の方が分かり易くて、良かったと好評のようです。(泣)
 
来年も企画を用意しておりますので、皆様も一度はご参加い頂ければと思います。





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