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『気密性と結露』

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今回は冬場に起こる『結露』についての問題です。


Q8<気密性が低く、すき間風の多い住宅においては、結露しにくい> × か?
(学科1 計画より)

正解はです。

---解答---

気密性が低く、すき間風の多い住宅は、高温・高湿の空気が室内に滞留せず、低温・低湿の外部空気と常に換気されている状況となり、結露しにくい


結露の起こるメカニズムは、水蒸気を含んだ空気が冷たい壁やガラスに触れることによって、その表面で冷やされ、水蒸気から水に戻る現象なんです。

昔の日本建築では、外部に面する建具や壁は隙間だらけだったので、家全体の気密性が低く、窓付近の温度・湿度がそんなに上がらず、結露しにくかったんです。

ところがアルミサッシの普及や、鉄筋コンクリート造などの気密性の高い工法の出現によって、外部から入ってくるすき間風はなくなり、窓面付近の室温が高くなり、結露にもどんどん拍車が掛かってきました。

最近はペアガラスとアルミ+樹脂『複合断熱サッシ』の出現によって、窓面の結露の問題はかなり防げるようになりました。

ちなみに、窓面での結露を防止するには・・・

●室内の湿度を下げる
(鍋ものをするときや風呂に入ったあとはよく換気する)

●室内に調湿材料を使う
(呼吸する素材、たとえば針葉樹系の無垢材、珪藻土などの壁材を使う)

●窓面付近の空気を滞留させない
(窓にカーテンなどを付けると、空気が流動しにくくなり、結露が促進されます)

ただ、一番の問題は『目に見えない壁の中での結露』なんです。
これに関しては長くなるので、また別の機会にします〜


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July 9, 2005 7:00 AM

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