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『型板ガラス(かたいたがらす)』

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型板ガラスの拡大写真。表面の凸凹がわかりますか?さて、最近打ち合わせの時によく質問を受けるので、今回は『型板ガラス』について詳しく見てみたいと思います。

『型板ガラス(かたいたがらす)』は、表面に細かい模様の入った半透明なガラスで、透明なガラスでは困るところ、たとえばトイレ、洗面、浴室などによく使われるガラスです。

なぜ『型板』なのか?というと、ガラスを作る工程で表面に凸凹のついたロール型で柄を付ける、というところから来ているそうです。
(↑型板ガラスの拡大写真。表面に細かい凹凸があります)


昔はこのガラスがすんごく流行っていて、いろいろな型板ガラスがありました。
皆さんも築30年以上の住宅や、田舎の家などで、花や葉っぱなどの柄が彫られたガラスを見たことがあると思います(僕も型板ガラスというと父方の田舎の家を思い出します)

最近ではほとんど見かけられなくなり、細かい凸凹模様の型板ガラスが一般的によく使われています。


ちなみに、この凸凹模様はガラスの片面にだけついているんですが、外部にこの模様を持っていくと雨などでゴミやホコリがたまりやすくなります。
そこで単板で用いる場合は凸凹面を室内側に、ペアガラスで用いる場合は空気層側に持っていくようになっています。

お客さんと打ち合わせをしていると、昔学校でよく見かけた『すりガラス』と混同されている方が多いんですが、すりガラスは透明ガラスに細かい砂をぶつけて傷をつけたものなので全く違います。


型板ガラス越しに見るとこんな感じ。目隠しになるので洗面やお風呂などによく使われます。
この型板ガラスですが、水周りや廊下などの部分で使われることが多いです。
ですが、例えば寝室やリビングに設ける小さな窓等に使えば、それだけで目隠しの効果がありますので、カーテン代の節約になります。
小さな窓に付ける特殊なサイズのカーテンって高いですからね。

(型板ガラス越しに見るとこんな感じ。ちなみに近づけば近づくほどシルエットははっきりします→)

あと、透明ガラスに比べると暗くなるんじゃないの?という質問もよく頂きます。

実際のところ、直射日光がそのまま室内に差し込むことは無くなるんですが、光が凹凸の表面で乱反射するために、透明ガラスよりも室内はまんべんなく明るくなります。

階段上に大きく取ったFIX窓。型板ガラスは光が乱反射するので室内がまんべんなく明るくなります。
さて、ガラスを決める時に、ひとつの家に1箇所ぐらいは『透明ガラスにするか、型板ガラスにするか』を迷う窓が出てきます。

透明にしてカーテンを付けるのもどうかな?でも型板ガラスは視界をさえぎってしまうので、開放感を損なうし・・・


こういう迷ったときは、とりあえずは透明ガラスを選んでおき、暮らしだして型板にしたくなった時は専用のシートがありますので、それを張って目隠しするのも手です。

型板ガラスを入れてしまってから、『やっぱり透明にしたい』と思っても、ガラスを入れ替えるしか方法がないので注意が必要です。


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October 18, 2005 7:30 AM

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