プランニングの問題点・・・『換気システム』
千葉県まで出向いて地熱住宅の研修を受け、施工途中の工事現場も見てみると、今の池田住宅の家づくりと地熱住宅の決定的な違いがある程度分かってきました。
そしてそれが、『プランニングの制約になるだろうな』と。
ただ、それをクリアするために、いくつかやってみたいことや、『こうすればもっと良くなるのでは?』という考えもあったんですが、それは後ほど。
で、プランを考える上で一番大きな障害になるのが『換気システム』です。
今までの池田住宅では、どちらかというと気密はそんなに重要視せず、外断熱工法はあくまで『矛盾の無い断熱方法だから』という理由で選択していました。
換気システムに関しても、各部屋ごとに給気口・排気口を取るシステムを採用していました。これは、コストの安さ、配管スペース等の問題を考慮してのことです。
ところが『地熱住宅』では、地中からの熱を有効に利用するために、徹底した高気密・高断熱住宅となっていて、換気システムも中央制御型の『セントラル換気システム』となっています。
話が少し変わりますが、今の住宅業界では『気密』に関しては賛成派・反対派に大きく分かれます。
当社はどちらかというと『反対派』に属しているといえます。どうしても機械に頼って生活しているような印象があり、またシックハウス法で定められた24時間換気にしても、『機械換気だけで化学物質が排除できるの?解決方法になっていない』と考えていたんです。
ただ、気密に関しては、両者の言い分にそれぞれ正当性があるとも感じていました。
工法には『デメリットのないもの』なんて絶対にありません。
特に高気密・低気密はメリット・デメリットが相関関係にあります。
こちらの『いいこと』があちらの『ダメな部分』になってきます。
どちらがいい・悪いではなく、『目的のためにどちらを選択するか?』ということなんです。
また、私たちが高気密住宅を受け入れられなかった最大の理由が『配管スペース』の問題です。
セントラル換気システムとなると、小屋裏の排気ファンに各部屋からのダクトを繋がなければいけないので、排気ファンを設置する部分とダクトを配管するスペースが必要になってくるんです。
ただ、天井の構造材を見せる工法にすることの多い池田住宅としては、このダクトスペースを取ると開放感が損なわれ、またコストもグンと上がるため、壁に直接取り付ける各部屋排気にしていた、といういきさつがあるんです。
乗り越えなければいけない問題、それは配管スペースをどう確保するのか?という一点にあったんです。
人気ブログランキングに登録しています。こちらをクリックして応援宜しくお願いします。