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基礎工事その2


外周部から配筋していきます
さて、断熱材を外周部に配置したら、基礎の骨となる鉄筋を組む作業『配筋工事(はいきんこうじ)』に入ります。

住宅の基礎って、コンクリートで出来ていてすごく頑丈なイメージがありますよね?
コンクリートって確かに頑丈なんですけど、それは『圧縮力(押し潰そうとする力)』に対してだけで、実は『引張力(ひっぱってちぎろうとする力)』にはとても弱いんです。


住宅の基礎に働く力は、上に乗る建物の荷重だけではなくて、例えば地震や強風時には建物が浮き上がろうとする力なども掛かります。
なので基礎に掛かる圧縮力はコンクリートが、引張力は鉄筋が、と言う風に得意な分野を分担して受け持つようになってるんですね。

その他にも鉄筋はコンクリートのひび割れを防止したり、といった役割も持つ、非常に重要な存在なんです。

配筋工事の様子
話が少しそれましたが、配筋はまず、外周部の『立ち上がり筋』を立てるところから始め、その後、基礎のベース部分(土間の部分ですね)に『ベース筋』と呼ばれる鉄筋を格子状に配筋していきます。

鉄筋の下に小さな四角い物体があるのが見えるでしょうか?これは『サイコロ』というモルタルでできた物体で、これを適当な間隔で鉄筋と捨てコンの間に敷いていきます。

鉄筋は鉄ですから放っておいたら錆びます。基礎の中で鉄筋が錆びてしまうと強度も弱くなってしまい、いざと言う時に強度を発揮してくれません。
ただコンクリートは弱アルカリ性なので、きちんとコンクリートに包まれている鉄筋は通常は錆びないんですが、コンクリートは長い年月を掛けて表面から少しづつ中性になっていきます(これをコンクリートの中性化と言います)
コンクリート表面から鉄筋までの距離を『かぶり厚さ』と言い、これが短いと、中性化した部分から鉄筋が錆びてくる可能性が高くなり、家の寿命も短くなってしまうんです。

このかぶり厚さを確保するために、鉄筋の下に入れるのが、この『サイコロ』なんです。

基礎配筋自主検査
おっと、今日はよく話がそれちゃいます(笑)

鉄筋には計算上決められたピッチ(間隔)や太さがあり、また鉄筋のジョイント部分は十分に重ねられているか?、端部には抜け止めのフックが設けられているか?など、しっかりした基礎を造るためには検査しなければいけないことが山のようにあり、結構大変です。

写真はベース筋の間隔、太さが適正かを検査してるところです。


(財)住宅保証機構の検査員による配筋検査
こちらは(財)住宅保証機構の検査員さんによる基礎配筋検査の模様です。

『住宅の品質確保の促進等に関する法律(略して品確法)』により、建物に何か問題があった場合には、引渡し後10年間建築業者が保証をしなければならない、と言う法律が出来ました。

ただ建築会社が倒産などの状況になり、保証ができないという状況になってはせっかくの法律も意味がありませんよね。

そこで住宅保証機構の検査を受け、認定された住宅なら、例え建築業者が無くなったとしても、代わりに住宅保証機構がその住宅の保証をしてくれるんです。

倒産・・・考えたくはないですが(笑)
あくまでお客さんに迷惑を掛けないための保険として、池田住宅建設は(財)住宅保証機構の登録工務店となっています。


ちなみにこの検査、昔は検査員が現場に来て『チラッ』と見て終わり、といういい加減なものだったんですが、一度『メリット通信』にそういう内容のことを書いたら急に検査が厳しくなって、最近では時間を掛けてしっかりと検査してくれるようになりました。まぁ、当然の事なんですけどね。



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