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現場監督 軒の『地熱住宅現場日記』

地熱住宅モデルハウスの工事工程をお知らせしていきます!

現場監督軒
池田住宅建設 現場監督の軒です。今回地熱住宅モデルハウスの現場管理を担当することになりました。

僕自身こだわった建物は大好きなんですが、正直今回のモデルハウスには手を焼いてます・・・

複雑な換気システムやいつもよりかなり分厚い断熱材・・・新しい取り組みをする時は始めはどうしても混乱しますけど、さらに輪をかけてシビアな納まりが多い建物なんです。本当に難しい・・・

ただ、僕たち現場サイドからすれば、『色々悩みながら、こういうややこしい建物をいかにうまく納めるか?』というのが一番楽しくてやりがいのあるところなんです。

というわけで、この『地熱住宅現場日記』では、通常は一般の方にあまりアピールされない建築現場の細かい部分までも分かりやすくお伝えしていきたいと思っています。

最初から通して見て頂ければ、何も無い所から家ができていくようすがリアルにわかって頂けるはずです。
随時更新していきますのでお楽しみに!

<工事工程を最初から見たい方はこちら→『国産材を使った地熱住宅ができるまで』



特注造作家具工事

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さて今回がいよいよ最後の地熱住宅モデルハウス工事進捗情報となってしまいました。一番最初の記事を昨年7月に更新してから早6ヶ月・・・本当に長かったですが満足のいく建物となりました。大工さんと職人さん皆に感謝したいと思います。

小川さんが特注の造作キッチンを取り付けているところ
さて、このモデルハウスのもう一つのウリである『特注家具』の取り付け工事が行われています。
今回、キッチン・洗面・トイレ等と、リビングのTVボードやパソコンカウンター等も全て特注の家具となっています。写真は小川さんがキッチンを組み立てているところです。

中でもキッチンは設計・施工ともに一番苦労しました。

通常は既製品を組み立てるだけなのであまり意識することのなかったステンレス天板や流しの納まり、食器洗い機の取り付けなど、始めて体験することがたくさんあり、とてもいい経験になりました。

使いやすい小さな引出しを大量に設け、大型の引き出しパントリーも見せ場の一つです。詳しくは見学会で実際に動かしてみて下さい。

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2006年01月26日

内部仕上げ工事

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モデルハウスの仕上げの追い込みで時間が取れず、更新間隔が空いてしまいました。さて、今回は大詰めの内部仕上げ工事です。壁紙が仕上がってくると急に家らしくなってくるから不思議です。

子供室北側の石膏ボード仕上げ
外回りの工事はほとんど終わり、建物内部では仕上げの工事が進んでいます。
柱の間には壁紙の下地となる『石膏ボード』が張られています。

単純に柱の上にボードを張るだけでいい大壁と違い、真壁造りの家では柱が室内に露出してくるので、柱と石膏ボードの取り合い部分はかなりシビアに仕上げないといけません。
大工さんがどれだけ隙間なくボードを張ってくれているか?、そしてクロス屋さんの技術によって仕上がりが大きく変わってくるところなんです。

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2006年01月23日

スノコバルコニー工事

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ブログをご覧の皆様、あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。さて、モデルハウスもいよいよ完成が近づいてきました。今月末に完成見学会開催予定です!ぜひご参加下さい!

建物南側のスノコバルコニー
建物南側の『スノコバルコニー』を施工していきます。

このバルコニーは布団や洗濯物を干すという役割だけでなく、『真夏の日除け』としての効果も狙っています。

通常は床を作って、FRPという樹脂で防水加工することが多いんですが、それだとどうしてもまたぎという段差ができてしまいます。
部屋からフラットにつなげたい!という設計小谷のワガママによって、今回は米杉という木を使ってスノコ状に仕上げました。

今回軒の出を大きく取ったのには、このバルコニーを雨などに直接さらさないようにする、という目的もあります。またスノコ状にすることで1階にほんわり光が入るというメリットもあります。

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2006年01月05日

無垢杉材の階段工事

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今回は大工さんの腕の見せ所。無垢杉材を使った階段の施工の様子をご紹介します。こういう作業を見ていると『大工さんってすごいっ!』と思ってしまいませんか?

大工の小川さんが階段の側板と格闘中
大工の小川さんが階段の『側板(がわいた)』を加工しているところです。

通常は工場で加工されていて現場では組み立てるだけでいい『プレカット階段』がよく使われるんですが、そういえば最近使った記憶がないなぁ・・・

現場監督や職人さんの立場からすれば既製品ってラクだし言うことないんですが、設計する立場からは当然嫌なようです。それでほとんどが大工さんが現場で造る造り付け階段になることが多いんです。

無垢杉材の側板に人が載る部分の『段板(だんいた)』をはめ込む溝をノミで掘り込んでいきます。

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2005年12月23日

外壁サイディング工事

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大工さんの工事と並行して建物外部では外壁の工事が進んでいます。今回は珍しい『黒』の外観になってるんですが、職人さんに聞いたら、この色の外壁材を使うのは始めてだと言っていました(笑)

透湿防水シートと胴縁施工中。下はサイディングを張っていっています
大工さんや電気屋さんが内部の工事をやっている中、外部では外壁の工事が進んでいます。
まずは外断熱材の上から『透湿防水シート』を家全体に張っていきます(写真の白い紙です)。
このシートは湿気は外に逃がしながら、水は中に入れない、という優れものです。

その上から『胴縁(どうぶち)』と呼ばれる木材を一定間隔で留めていきます。

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2005年12月05日

地熱住宅 換気システムダクト工事

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換気システム編その2.今回は各部屋の排気を行う換気システムと、新鮮な空気を取り入れる給気口の施工です。スペースを確保するのに結構苦労しました。

2階のパイプスペースから伸びる無数の換気ダクト。これを取り回すのに結構苦労しました・・・
もうひとつ、僕の頭を悩ませたのが各部屋を換気するダクトです。

地熱住宅ではセントラル換気による第3種換気方式なので、小屋裏に設置した1台のファンから各部屋に写真のようなダクトを送らないといけないんです。
これが各部屋の排気を計画的にするようになっています。

設計段階でこのダクトを通すための空間を1階天井に取ってくれてはいるんですが、それでも現場では入らない部分なんかも出てきたりして、結構てこずりました・・・

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2005年11月30日

地熱住宅 床下システム露出配管工事

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いよいよ地熱住宅の特徴的な換気システムの施工に入っていきます。まずは小屋裏と床下の空気を入れ替える床下システムの施工からです。

玄関ホールにそびえる床下システム配管。スパイラルダクトで表面を覆っています
さて、地熱住宅の大きな特徴に『床下システム』というものがあります。

これは床下と小屋裏の空気を入れ替える換気システムで、冬は屋根付近の暖かい空気を床下に送り、逆に夏は床下の冷たい空気を小屋裏に放出するんです。

通常、地熱住宅ではこのシステムを壁の中に隠してしまうんですが、『床下システム配管をあえて露出させる!』という小谷のアイデアから、現場はかなり混乱しました・・・

特に、1階の床から2階天井まで立ち上がるこの管を何で造って何で仕上げるか、というのが一番の問題点になりました。

←写真の銀色の管が床下システム配管です。

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2005年11月23日

大工さん大活躍!米杉材の玄関ドア取り付け

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今回は玄関ドアの施工です。通常のドアと違って造り付けのドアは枠との納まり等、考えることが多くて大変です。ですがこれだけで雰囲気がずいぶんかわります。

大工さんの小川さん。米杉ドア相手に格闘中。
今回の住宅では玄関ドアを既成品ではなく建具屋さんの造り付けドアとしています。

既製品のドアと違い、手作りの造作ドアはどうしてもスキマが出来やすくなります。高気密化を図らなければいけない地熱住宅では『ご法度』とも言えるところなんですが、ここは設計小谷の譲れないポイントだったようです。

そこで、どうすれば造り付けドアで気密化が図れるかを建具屋さん、小谷を交えて色々試行錯誤しました。

←写真は小川さんが現場でドアハンドルを取り付けているところです。

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2005年11月15日

大工さん大活躍!無垢杉材のフローリング施工

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先日の第2回構造見学会にはたくさんの方にお越し頂いたようで、現場監督としてとてもうれしいです。前日に必死で現場を掃除した甲斐がありました。

大工さんが無垢の床材を施工中。一枚一枚丁寧に張っていきます。
さて、家の内部では大工の小川さんが次の作業に取り掛かっています。

写真は床材を張っているところ。今回は天井と同じ『徳島産の杉無垢材(30ミリ厚)』を使っています。
十分に乾燥してある材料ですが、それでも無垢材です。多少なりとも反りは出ます。
そこで当て木を添えて、一枚ずつ叩きながら丁寧に張っていきます。

真壁の家では柱と床の取り合い部分は全て室内に露出してきます。
そこで柱部分に少し『シャクリ(彫り込み)』を入れて、そこに床材を差し込むようにして張っていきます。
技術のいる手間の掛かる作業なんです。

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2005年11月09日

大工さん大活躍!木工事その2


地熱住宅は地中からの熱を建物に取り込むために『超高気密・高断熱住宅』になっています。

外断熱工法を採用しているので、高断熱は容易なんですが、『高気密』にするためには『気密層』が必要になります。

充填断熱工法の場合は、室内側に気密シートを施工するのが一般的なんですが、今回は外断熱工法なので、柱の外側に気密層を配置します。

気密層のサーモプライ施工
その気密層を作ってくれるのが写真に写っているグレーの『サーモプライ』という板状の面材です。

これを家全体に張ってしまい、継ぎ目を気密テープでふさぐことによって、家全体の気密性を確保するんです。

またこのサーモプライは構造用面材でもあり、柱・梁に決められた間隔の釘で留めつけることによって筋交いと同じ役割を果たします。


ちなみに写真には玄関ドアの枠が写ってます。玄関ドアはこれまた小谷のこだわりで米杉無垢材を使った特注ドアになる予定です。上部には防犯ペアガラスをはめ込んだランマが設置されます。

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2005年10月26日

大工さん大活躍!木工事その1


大工の小川さんが杉の破風板を納めているところ
上棟工事も無事終わり、大工さんが腕を振るう『木工事』に入ります。ここからは細かい作業が多くなってきます。

写真はこの家を担当してくれている大工の小川さんです。
小川さんは若いんですが、とてもしっかりした丁寧な仕事のできる大工さんです。
腕相撲がめちゃ強のイケメン大工です。

写真は軒先の化粧部材である『破風板(はふいた)』を取り付けているところです。

普段、軒先を薄く仕上げることが多いんですが、地熱住宅は断熱材が厚いせいで、どうしても屋根がぶ厚くなってしまい、この破風板もせいの大きな材料になります。

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2005年10月19日

国産材の上棟工事その2


梁や柱がほとんど組み終わりました。
前回に引き続き『上棟工事(じょうとうこうじ)』の続きです。
さぁ、2階の床下地も終わり、梁や柱がほとんど組み終わりました。
この日はとてもいい天気で、かなりの炎天下。暑い中、大工さん達は屋根を支える『小屋組(こやぐみ)』の作業に入っています。

まずは『軒桁(のきげた)』の上に『棟木(むなぎ)・母屋(もや)』を組んでいき、その上に斜めに『垂木(たるき)』を掛けていきます。

だんだんと家全体の形が分かるようになってきましたね。それにしても細長い家だ・・・

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2005年09月17日

国産材の上棟工事その1


基礎の上に土台を敷いていきます
長かった基礎工事がやっと終わりました。
ここからはいよいよ家の骨組みを組み立てる『上棟工事(じょうとうこうじ)』に入ります。
現場の主役『大工さん』の登場です!

まずは基礎の上に『土台(どだい)』を敷いていきます。

左の写真に写っている基礎の上の黒い物体は『基礎パッキン』と呼ばれるものです。

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2005年09月07日

基礎工事その3


生コン受け入れ検査
配筋工事が終わり、いよいよ基礎にコンクリートを打ち込んでいく『生コン打設』に入ります。

写真は『受け入れ検査』をしている所です。現場に搬入されたコンクリートが工事に使うのに適しているかどうかを調べる検査です。コンクリートの強度や耐久性に関係する水分量、塩分量、空気量などを測定し、基準に満たない場合はそのミキサー車のコンクリートは使えない、ということになります。

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2005年08月29日

基礎工事その2


外周部から配筋していきます
さて、断熱材を外周部に配置したら、基礎の骨となる鉄筋を組む作業『配筋工事(はいきんこうじ)』に入ります。

住宅の基礎って、コンクリートで出来ていてすごく頑丈なイメージがありますよね?
コンクリートって確かに頑丈なんですけど、それは『圧縮力(押し潰そうとする力)』に対してだけで、実は『引張力(ひっぱってちぎろうとする力)』にはとても弱いんです。

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2005年08月17日

基礎工事その1


捨てコン施工後
いよいよ基礎の工事に入っていきます。まずは防湿シートの上に『捨てコンクリート(略して捨てコン)』を打設。

”捨て”ってあまりいい響きではないんですけど、構造とか強度を求めるものではなくて、基礎の正しい位置を正確に出すためのいわば下地なんです。

んっ?奥のほうに白い物体が積まれてますね。あの物体の正体は後ほど。

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2005年08月09日

地業工事


地面を平らにならします。草もなくなってすっきり。
地盤調査の結果は良好。かなり硬い地盤であるようです。

地盤改良工事は必要なし、との調査結果が出たので、さっそく基礎工事に入ります。

まずは重機を使って地盤を平らにならしていきます。地盤調査の時にうっそうと茂っていた雑草もなくなりすっきりしました。

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2005年07月25日

表面波地盤調査


地盤調査その1
工事を始める前にまずは敷地の地盤の強さを調べる地盤調査を行います。

地盤調査で一般的に使われてるのは『スウェーデンサウンディング』という方式が多いんですが、当社では『表面波探査法』という方法を使っています。

っていうか、草茂りすぎです・・・調査員さんも苦戦中。申し訳ない・・・

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2005年07月20日



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