建築基準法改正
国土交通省は平成19年3月12日付で、「建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律の施工期日を定める政令案概要」、及び「建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律の施工に伴う関係政令の整備に関する政令案概要」を公表しました。
難しく長い記述ですが、簡単に言うと「建築基準法改正」です。
この「建築基準法改正」の施工期日は、先日の6月20日でした。
一部改正となっていますが、実務的には大幅な改正になっています。
建築確認申請の審査方法や、構造計算の判定方法の変更等、もろもろたくさんです・・・。
おそらく「姉歯事件」の影響、なのでしょうか。
去年の建築士試験の難易度アップや、今回の大幅な「建築基準法改正」と、建築関係者は大慌てです。
「欠陥住宅をなくす。」ためにということなのですが、少し疑問が・・・。
3月に公表され、施工開始が6月というのはどうなのでしょうか?
準備期間が少なすぎるように思うのですが・・・。(多分、それ以前に公表はないと思うのですが・・・。)
実際、確認審査中のお宅があるのですが、設計士は手探り状態で作業をしています。
構造計算屋さんにいたっては、仕事を受けるのをストップしているそうです。
「仮にお受けしても、いつ回答できるか保証は出来ません。」という具合です・・・。
工事にも適正工期というのがあります。
慌てて仕事をすると大きなミスに繋がりますし、必要な工程を飛ばして工期を短縮する。というのもいけません。
よくありがちなのが、基礎工事のコンクリート打設後の養生期間の短縮です。
コンクリート打設後、すぐに建物を建てるのはよくありません。
建物の荷重に耐えられるだけの強度が出る必要があります。(以前、コンクリートを打設した次の日に土台敷きをして、アンカーボルトを締めたら、コンクリートがまだ完全には固まってないので、アンカーボルトが抜けてきた、という話を聞いたことが・・・。恐ろしい話です・・・。)
施主様には長めの工期を頂いているのに、これ以上、工期が延びるのはいけません。
新しい建築基準法に慣れて、スムーズな作業が出来るようになるまで、かなり時間がかかりそうです・・・。
が、取り残されないように頑張らないと!