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08/05/24(土)25(日)『土佐の山を見るバスツアー』レポート 〜1日目〜

〜1日目〜
バス車内。大工さんと施主さんを囲んで朝起きて空を見上げると・・・曇空。天気予報は雨・・・
前日までは晴天で、暑いぐらいだったのに、さすがは雨男の池田と軒。さらに、今回は参加者さんの中にも雨男が数名・・・諦めるしかありません。
8時前に出発!スタッフの紹介をして、皆さんにも自己紹介をして頂きました。
今回は、もうすぐ完成予定のS様と、そのお家を手がけてもらった、大工の山崎さん親子にも参加頂きました!
「定年2週間前です」と自己紹介されたK様や、土佐ツアーに参加するのは2回目のY様、「Yさんから、鰻がおいしいと聞いたので・・・」とおっしゃるお友達のT様など、皆さんの今回の最大の楽しみは口を揃えて「大正軒の鰻」でした。
もちろん、私も「大正軒の鰻」が何よりの楽しみです!

渋滞もなく、スイッスイ〜とあっと言う間に四国に上陸。
車内でお弁当をいただき、12時すぎには【田中石灰工業】さんへ到着してしましました。 なんと予定より1時間も早く着いてしまいました!いい感じです♪
【田中石灰工業】
田中石灰工業 石釜 ここでは、毎回土佐ツアーでお世話になっている、佐川プレカットの川村さんも合流していただきました。
まずは、軽く石窯の説明を受けて、見学。
石灰を石窯に入れる作業は見れなかったのですが、見学中に「パチパチ」「ポコッ」といった音が聞こえてきたので、窯の中が動いている様子が伝わってきました。
この石灰を焼く窯がある建物なんですが、石灰が舞い上がっているのか(?)ほこりのようなものが、ビッシリと壁や柱、天井にまでくっついていました。
石釜で塩焼きする様子田中石灰さんは「昔は5つの窯がフル稼働で動いてたのに、今では2つの窯が動いているだけ」と。 廃業していった石灰屋さんもたくさんいるそうです。
そして、驚いたのは「うちの石灰、みなさん一度は口に入れたことあると思いますよ」とのこと。
「え?!食べるの?!」実は、田中石灰工業さんの石灰は、『こんにゃく』に使われているのだそうです。
そのシェアなんと半分以上を締めているそうなので、皆さんもきっと食べていると思います! さて、この窯の周りに立っていた方が「ここ、あったかい!これは、地熱効果?」とおっしゃっていました。
どうやら、窯の周りの地面が、窯の熱で暖められて、足元からじーんわりとあったかいそうです。
曇空で少し冷えていたからか、その暖かさが心地よいみたいで、窯を離れて1時間たっても「まだあったかいです!」とおっしゃっていました。確かに、身体に良さそうな気がします。なんとなくですが(笑)
次に、この窯で焼かれた石灰が加工される場所を見せてもらいました。
すると、田中石灰さんの秘密兵器(?)が登場して、実演してくれました!


これは、石釜で塩焼きされた石灰が化学反応を起こして表面に浮き出てきた不純物を削っている様子です。とても原始的な方法ですが、めちゃくちゃ手際よく削っていきます。こうすることで、純度の高い石灰を作ることが出来るそうです。
そして「石灰を水で濡らしてみましょう」と、ちょうど雨で出来た水溜りに生石灰を落とします。
すると

お分かりになりますでしょうか?うっすらと白い煙が出て、生石灰がモコモコと膨らんでいるのが。
化学反応です!理科の実験のようで、おもしろいです。もちろん、漆喰壁となったときにはこのような反応は起こりません。火事になっちゃいますからね。
私は思わず「おいしそう!」と呟いてしまいました(笑)生クリームのように見えませんか?
石灰を採るために出来た池 そして最後に、田中石灰さんの裏にある池を見せていただきました。
実はこの池、山を切り崩して石灰岩を採ったためにできた池なんだそうです。
すごい景色でした。
【紙の博物館】
紙の博物館で紙漉き体験 次に向かったのが、いの町にある【紙の博物館】
せっかくなので、今回は「紙漉き体験」をしていただきました!
皆さん真剣に紙漉きしてらっしゃいます。なかなかコツがいるようです
後ろでは、この道50年というおばあちゃんが大きな紙漉き機(機と言っても機械ではありません。) を自由自在に操っていて、とても格好良かったです。
紙漉きを終えて、和紙製のお土産も置いてあるので、館内を自由に見学していただきました。
納経帳と書いてあるものには、すごい値段がついていてビックリしました。
土佐和紙は作り手によっても価格が変わるようです。
【紙の博物館】を出る頃には大雨に・・・
次は【佐川プレカット】さんです。


【佐川プレカット】
佐川プレカットさんから、もうすぐ完成予定の奈良県S様に「無垢の杉板をプレゼントさせていただきます」という事で、S様に選んで頂きました。
S様の板材 選択肢は6枚。Sさんは「いやぁ、どれが良いのか分かりませんねぇ」とおっしゃたので、一目見て池田が「Sさん!これ良いんじゃないですか?目が素直で綺麗ですよ!いやぁ、綺麗やわぁ」と言うと、佐川プレカットさんも「あ、それ!うちの大工も良いって言ってましたよ」と。大工の山崎さんに聞くと、やっぱり同じ木を指しました。でも、やっぱり大きさ的に使いやすいのはこっちか?と、みんなで「あーでもない、こーでもない」と言って最後にS様が選んだのが、みんなのおすすめの最初に目を付けた板でした。
S様に名前を書いていただき、後日テーブルに加工して届けてもらいます。
佐川プレカットさんの事務所 実は時間の都合上、佐川プレカットさんは見学予定に入ってなかったのですが、プレカットされた木材がたくさん並んでいる様子に皆さん興味津々のご様子だったので、予定よりかなり早く行動出来ていたこともあり、せっかくなので見学させてもらうことにしました。
「事務所に飲み物を用意してるので・・・」との申し出にお邪魔させて頂きました。
実はこの建物「試しにグリーン材()で建ててみた」らしいです。
「だから“割れ”だらけで、あんまり皆さんの参考にはならないんですけど・・・」
と川村さんは言っていたのですが、真壁の現し天井で壁は土佐和紙を使った建物なので、充分参考になったのではないでしょうか?
)グリーン材とは、充分に乾燥させていない材のことです。
コラボウッド 「ごっくん馬路村」をいただいて「コラボウッド」を見せてもらいました。
木口を見なければ、2つの木をくっつけているとは思えないほど、綺麗にピッタリくっついています。
<画像クリックで拡大>
まだ実用化には至っていないようですが、実験段階では強度も確認されているようです。
奥の打合せ室では池田が勝手にいろんなモノを引っ張り出して、何か講演をしています(笑)
一番注目を集めていたのが「金輪継ぎ」という技法の見本です。金物を使わずに、木の栓で木と木をくっつけます。木の栓を打っていくと、だんだんピッタリとくっついていくものです。見てるだけでおもしろいんですが、綺麗にピッタリ揃えるには、高度な技術が要りそうですね・・・
【ゆの森】
夕方5時すぎ、仁淀川に臨む【ゆの森】に到着です。
ゆの森で宴会 早速温泉に入っていただき、夕食です。
「土佐の木の家づくり協議会」の組合長さんや、山師(きこり)の方々、佐川プレカットさんにも参加して頂き、宴会です。
組合長さんの、少し長い挨拶(笑)の後、いよいよ乾杯です!
お客様同士も打ち解けていただけたようで、皆さんすっかり、酔っ払いです。
特に大工の山崎さんは「こんな経験、滅多に出来ない」という勢いで熱く語っていて「職人さんって、もっと近寄りがたい感じなのかと思ってたのに、全然違う・・・」と言われるくらい、すっかりお客さんとも仲良しになっていました(笑)


<2日目に続く>


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