詳細希望。
「あっ、ここの商品、変更になったんですか?」
「そうそう、ショールームで実物を見て、やっぱりこっちにします、って。」
「そうなんですか、僕もこっちの方が良いなあ、と思ってたんです。」
「えっ?なんで、どっちも機能面では大した差はないと思うけど。仕上とか?」
「いや、そうじゃなくて、
前に選んでた○○社って、カタログにも簡単な図面しか載ってないでしょ?
◎◎社って、ホームページ上でもCADデータもダウンロード出来て、
検討しやすいし、図面描いてても気持ちいい、というか、
なんかこう、しっくりくるから好きなんです。
お客さんにも、商品自体にもあんまり関係のないとこといえば、そうですけど。
百貨店の紙袋みたいなもんですね。」
「・・・・?」
「そういえば、△△社は事前に詳細図を出さないらしいですよ。
特許とかじゃないんですけど、あそこデザイン凝ってるでしょ?
だから意匠性の高い細かなとことか?
それを他メーカーにあんまり見られたくない、ってそういうことらしいんです。
でも、この間もそうでしたけど、
地熱住宅だと、高さ方向に検討が必要なこと多いですよね?
床下システムの立上げは別としても、24時間換気システムによる各部屋の排気、
とくに各部屋(1階)から機械室(R階)までの経路、
なるだけ居室の凸凹させたくないから、
2階床下と1階天井裏の空間を大きくとって、ここにダクト通したい。
すると、建物全体が高くなり気味。
だから天井高は確保しながらも2階部分の高さを絞りたい。
あの時は2階リビング案だったことと、勾配天井や、キッチン位置のこともあったんですけど。
地熱住宅のような高気密住宅だと、
レンジフードは給気と排気を同時にする、同時給排タイプが必須、パイプ2穴。
商品の穴位置と外形寸法、それと2階階高によっては、納まらないのもありますよね。
入るのは入るけど、梁下にはパイプ1穴分しか開かない、とか?
で、そのままで階高上げようかなあ、と思ってると、
北側斜線がぎろっ、道路斜線の制限はしらーっと。
詳細図面があったから、ああだ、こうだって検討できたけど、
あの時は、レンジフードでしたけど、
それに限らず、予め細かい寸法わかってないと困る商品ってありますよね?
そういう時、どうするんやろうなあ、と。」
「商品に自信があるから、何をそんな細かいこと!俺に合わせろ!ってことでしょ、きっと。」
「まず商品ありき。床リノリウムで、そこにデーンと鎮座ましまし。
比較的、若い層向けの雑誌広告とかではよく見かけますけど。」